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スパが魅せる、最新ホテルリノベーション(2ページ目)

2006年に開業10周年を迎えて以来、大リノベーションの渦中にある「ホテル日航東京」が7月21日スパを大変身させた。国内初のスパスイートを実現させた日航ホテルを例に、リノベーションの意義を解説。

村上 実

執筆者:村上 実

ホテルガイド

ホテル日航東京が手がける大リノベーション

ホテル日航東京外観
お台場という立地柄、シティとリゾートの2つを楽しめることが魅力
東京・お台場にある「ホテル日航東京」。開業時には“東京のバルコニー”のキャッチフレーズで話題を集めたアーバンリゾートホテル。2006年の開業10周年を機に、大規模な改装・改修計画に着手した。主な施設とスケジュールはこんな感じになる。

ルーチェマーレ
幻想的な雰囲気に包まれたガラス張りのチャペル、ルーチェマーレ
まずリノベーションの初年度にあたる2006年には、客室に25室の「エグゼクティブオーシャンビュー」、及び新チャペル「ルーチェマーレ」を新設、ブライダルを中心に様々な話題を提供してくれた。このインパクトは大きく、2007年には都内でも珍しい年間1007組という素晴らしい人気振りを示した。そして、今後3年間で約33億円の投資を行ない、ブランド力の強化とホテルのポジショニングの向上を図るという。

そこで今後のプロジェクトでフォーカスしてみたいテーマを幾つか紹介してみよう。

オリジナルローズオイルが誘うパラダイス

スパスイート
ホテル日航東京が都会のリゾートであることを決定付けるスパスイート

屋外ラジャグジー
東京湾の夜景を独り占めできる屋外ジャグジー
まずは、女性軍に圧倒的な人気を誇るスパの全面改装が行われ、2008年7月21日に「SPA然(ぜん) TOKYO」としてリニューアルオープンを迎えた。自然治癒にこだわる“然”というコンセプトのもと、施設内に和を取り入れたスパ施設として生まれ変わった。

トリートメントにはオリジナルローズオイルの提唱者である日下部知世子氏を起用している。独自に開発されたローズオイルは、オーガニックダマスクローズから水蒸気蒸留で抽出された希少価値の高いエッセンシャルオイルだ。

なお、日下部女史は、フランスのアロマテラピーの父と呼ばれる故ジャン・ヴァルネ博士の哲学を学び、長きにわたり後継者マダムティフィーヌに師事。2001年ヴァルネ夫人より正式な継承者として認められる。フランス・マダガスカルなどでアロマテラピー(芳香療法)・フィトテラピー(植物療法)を学びヨーロッパの著名な自然療法を実践する多くの研究者と共に活動を行なっている。

また、注目すべきはスパスイートが新設されるというニュース。従来のスパスイートの位置付けとは異なる、都市型ホテルでは国内初の宿泊機能付のスパスイートが誕生する。

広さは80m2。大人のリブ・ラグジュアリー(人生を楽しみ、自らを輝かせて生きるという考え方)を贅沢に体現できる特別な場所になるだろう。

レストラン&バーもリニューアルオープン

グリル・ワイン・タロンガ
グリル&ワイン「タロンガ」のメイン料理一例。ホテルでこそ味わいたいグリル料理
スパ以外の施設も大幅に改装される。レストラン&バーでは、レストラン「マルコポーロ」がグリル&ワイン「タロンガ( Taronga)」に。タロンガとは、オーストラリアの先住民族アボリジニーの言葉で「美しい水の眺め」という意味とか。大地、太陽、海などの自然に恵まれた豊かな食材をふんだんに使用したグリル料理をアクティブ感あふれるオープンキッチンより提供するスタイル。今後3年間で、これ以外の洋食2店舗ならびにラウンジ&バー1店舗も改装予定とか。

このように、ホテルのリノベーションはどこでも定期的に行なわれているが、やはりポイントになるのが戦略性。「ホテル日航東京」の場合はどう分析したらよいだろうか。次のページで解説しよう。
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