デジタルカメラ/デジカメ関連情報

Nの本気なコンパクトCOOLPIX P5000レビュー(3ページ目)

COOLPIXシリーズには廉価版が中心だった印象がある。しかし、COOLPIX P5000はその趣を変えてきている。かつて存在していた高級コンパクトというジャンルに果たしてCOOLPIX P5000は手が届くのであろうか?

清水 博之

執筆者:清水 博之

デジタルカメラガイド

コマンドダイヤルで撮影意図を簡単に反映できる

デジタル一眼レフではそのほとんどで採用されているコマンドダイヤルだが、コンパクトスタイルのもので搭載しているものはほとんどない。
COOLPIX P5000のコマンドダイヤルはプログラムモードではダイヤルを廻すことでプログラムシフトを使用することもでき、シャッター速度優先AEや露出優先AEでの各項目の変更、およびFnキーに登録した機能を変更する際に使用できる。


コマンドダイヤルが良好な操作性を実現している。

Fnキーは初期状態ではISOの変更になっており、これはそのまま利用することが多いだろう。露出やシャッター速度、ISOなどをワンアクションで変更できるコマンドダイヤルは基本的な使い勝手を上げてくれている。

特にプログラムシフトが使えることがかなりありがたい。デジタル一眼レフに近しい使い勝手を提供してくれているのである。

コマンドダイヤル以外の操作性も全般的に良好なことも挙げておきたい点のひとつだ。
露出補正やセルフタイマーといった機能の切り替えに、ツーステップで入れることが大きい。また、メニューでの操作や再生などにおいてもコマンドダイヤルと十字キーが併用できることで、良好な操作性を保っているのだ。

COOLPIX P5000は果たして『高級機』なのか?

その反面、気になった部分もある。AF速度が「速くない」ということだ。
いらいらするほど遅いということはないのだが、本当に「速くない」というレベルとなっている。確度は充分に高いのだが……。

その他にも撮影後のプレビュー画像がキャンセルできない、手ぶれ補正機構を搭載しているためかCIPA準拠で撮影可能枚数が250枚と多いとはいえない、顔認識機能がシーンモードにしか存在していないなど、細かい不満点はあるものの総じて撮影しやすい環境を与えてくれているデジタルカメラである。

バッテリーはかなり小型。偽造対策にホログラムが貼られている。

最後にCOOLPIX P5000は高級コンパクトなのか否かを論じてみたい。
COOLPIX P5000には高級コンパクトとしては圧倒的に欠けている部分がある。それは物欲を満足させる質感や、製品が持つ独特の『味』だ。
しかし、その一方で撮影者にとって、撮影しやすいコンパクトスタイルのデジタルカメラであることも確かだ。撮影意図を反映させるための設定が楽にできる。

最近は小型軽量のものが出てきたとはいえども、デジタル一眼レフは形状からして持ち歩きにくい。その画質は圧倒的だが、日常で持ち歩くのはかなり辛いものだ。
その点、COOLPIX P5000であれば持ち歩ける大きさで、かつ撮りやすい環境を揃えることができる。

特にコマンドダイアルが搭載されていることはデジタル一眼レフライクな操作性を与えている。
COOLPIX P5000はかつての『高級コンパクト』と呼ばれるジャンルに置かれるものではない。しかし、使い方によってはメイン機にも、デジタル一眼レフのサブ機にも使える、非常に素直なデジタルカメラとしてオススメできる製品だ。

COOLPIX P5000 実写画像&スペック

7倍ズーム&機械式手ぶれ補正 EXILIM EX-V7
ついにEXILIMにも手ぶれ補正機構が搭載された……が、EX-V7の見所はそれだけではない。MPEG-4 AVCでの動画撮影機能や動画撮影中に使える7倍ズームレンズなど、デジタルガゼット好きの心を沸き立たせてくれるのだ! ISO10000が意外と使える初心者機 FE-250
ISO10000というまさに桁違いの高感度に対応したオリンパスのFE-250。ステインレスボディに包まれたなかなか質感のあるデジカメだが、初心者用であるという。速攻プレビューに続いてのレビュー。 メモリーカードの価格下落はどこまで続くの
前回、メモリーカードの暴落をレポートしたが、今回はそれをも上回るペースでのまさに大暴落。ここまで落ちたのなら、これまでとは違った使い方を提唱できるのではないだろうか? デジカメの相棒としてソニーのmyloは?

ソニーの提案する新しい形のコミュニケーションツールであるmylo。これをデジタルカメラの相棒として使ってみよう……すいません、単純に使ってみたかっただけです。 ペンタックス K10D 製品版実写画像速報!

この秋、最大の注目を受けているデジタル一眼レフはこのK10Dだ。手ぶれ補正機構、防塵・防滴、ホコリ対策とまさに全部入りともいえるスペック。実際の画像はどうであろうか? 今度は広角! IXY DIGITAL 900 ISレビュー
XY DIGITALがついに手ぶれ補正機構を入手したのがIXY DIGITAL 800ISだった。そして、今度のIXY DIGITAL 900 ISではさらなるスペックを取り込んできた。広角レンズだ。果たしてその切れ味は?
デジタルカメラレビュー&アイテムレビュー関連記事リンク
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 36
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます