●超10倍光学ズーム搭載デジカメを徹底比較!
このページではさまざまなシチュエーションにおける、超10倍ズームレンズ搭載機のそれぞれの向き不向きを考えてみたい。
・スポーツ撮影
10倍以上という高倍率ズームレンズを搭載しているからには、スタジアムで観戦しつつ選手を撮影したいという願望も首をもたげてくるだろう。
これは屋外で昼間に行われるスポーツであれば、どの機種も基本的には問題ない。
ただ、C-745/755UZはオートフォーカスがやや遅いので、激しい動きのものには向いているとはいえないだろう。
ナイトゲームやドーム球場などの屋内で行われる競技はさまざまな問題が出てくる。
10倍ズームの望遠側で屋内を撮影する場合、どうしても手ぶれが出てしまう。昼間の屋外であれば充分な光量を得られていたのだが、屋内競技はかなりきびしい。
この場合、手ぶれ防止機能を持っているDMC-FZ2/FZ10がかなり健闘してくれるはずだ。
・旅行への携行
旅行への携行を考えた場合、どこでも入手できる単三アルカリ電池が利用できるというのは大きな利点といえる(DiMAGE Z1/FinePix S5000/C-755UZ/C-745UZ)。
これらのデジタルカメラでは荷物の中に充電器を入れないでいいというのも利点といえるだろう。
逆にバッテリーライフにやや不安があるDMC-FZ10/FZ2は旅行に持っていくのには向いていない。もちろん、これは持っていってはいけないという意味ではないが。
レンズを収納したときに、もっともコンパクトになることを考えるとC-745UZ/C-755UZは荷物にしやすいということがいえるだろう。
・動画撮影
動画撮影を考えたとき、VGA/30fpsで撮影できるDiMAGE Z1が一歩抜きん出ている。
オリジナルでDVDビデオ製作する際のソースになるほどのクオリティだ。
その他の機種はどんぐりの背比べといったところだが、あえていうのであればQVGA/30fpsで撮影ができるDMC-FZ10/FinePix S5000のふたつが追随している。
・DMC-FZ10/FZ2は屋内の王者!
最後に手ぶれ防止機構の有無を考えてみたい。
手ぶれ防止機構があるのはDMC-FZ10/FZ2のみ。これが大きな意味を持ってくるのは屋内や、曇天の夕方・夜景撮影といったところだ。
特に屋内で撮影するときに手ぶれ防止機構は大きな意味を持ってくる。屋内でもストロボを使って撮影できないというシチュエーションはいくらでも考えられる。
たとえばピアノなどの発表会やフラッシュ禁止の美術館・博物館などだ。
こういったシーンでは、手持ちで撮らざるえを得ない。こういう際に手ぶれ防止機構は大きなメリットがあるのだ。
DMC-FZ10の記事中の画像にレストラン内で撮影したものがあるが、1/4秒というシャッタースピードであるにも関わらず見事に手ブレが出なかった。
他のもので撮影した際には微妙に手ブレが出ていたことも併記しておこう。
●ガイドおすすめの超10倍ズーム搭載デジカメは?
さて、さまざまな観点から4社6機種を見てきたが、筆者がいま買うとしたらどれを購入するか。
DiMAGE Z1になるだろう。
コストパフォーマンスに優れていること、そして撮影感覚が快適だということがなによりの選考理由となる。
スタイリングはアレだが、撮影という面で見たときには高いレベルでまとまったデジタルカメラだ。
コストパフォーマンスを考慮に入れないのであれば、DMC-FZ10も候補になるだろう。手ぶれ補正機構は、屋内の撮影でかなり魅力的といえる。
ただ、あまりにサイズが大きいのが難点だ。
FinePix S5000は撮影感覚という意味では快適なのだが、画像のクオリティがいまひとつなのが厳しい。
C-745UZ/C-755UZは他社の同クラス製品に比べ、基本的な設計が古くなってきている感は否めない。10倍ズーム搭載デジカメのパイオニアとして奮起を希望したい。
DMC-FZ2は200万画素という解像度をどう受け止めるかによるだろう。
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