●画質はC-740より上?
今回、同時にC-740 Ultra Zoomも使っていたのだが、どうもC-750のほうが色がよく出ている。少なくとも、筆者の好みの色合いだ。
C-750のほうが後発であるというのも理由のひとつだろう。
通常、同サイズのCCDを用いて高画素化した場合、画が荒れやすいものとされている。しかし、今回は発売が遅れた分だけチューニング期間が長かったためかか、C-750がより高画質化しているように思われる。
また、比較的小型のCCDを使ったデジタルカメラで問題になりがちなノイズだが、本機では思った以上に目立たなかった。少なくとも撮影後に画像を見て「ノイズだ……」と落胆させられるようなものは撮れなかった。
これは筆者が撮影時にISOを50に設定していたことが原因であろう。少なくない数のデジタルカメラが、ISOをいじれなくしてノイズを発生させている(その分、手ぶれの発生を抑えているというトレードオフではあるのだが)。
ISOオートを搭載すること自体はいい。しかし、こうやってユーザーの手でISOをいじれるようになっていることは、よりユーザーに好印象を与えるのではないだろうか。
C-740とC-750を並べてみた。外見からはほとんど区別がつかない。筐体の一部に黒いプラスティックが使われているのが、C-740だ。 | C-750にはオリンパス製のフラッシュを接続するシューが装備された。FL-40/FL-20が利用できる。 |
●意外と細かいところまでいじれる楽しさ
ユーザーの手で変えられるのは、ISOだけではない。
C-750は先日レビューした同じオリンパスのμ-20やフジフィルムのFinePixF410とは異なり、かなり手を入れられるデジカメだ。
露出補正は左右ボタンで簡単にできるし、シャッター速度優先モードや露出優先モードで撮影する際は、上下ボタンで数値を変更できる。
前述のようにISOも変更可能となっているためフルオート機に比べ、撮影者の意図が反映させやすいのだ。
また、設定変更もその都度に「メニューを起動させて、撮影メニューに入り……」というようなものではない。非常に好感触だ。
撮影中の設定変更はOKボタンの周囲に配置されたカーソルボタンで非常に簡単にできる。 |
とはいえコンパクトデジカメであるので、原則として撮影はプログラムオート(Pモード)で行うことになるだろう。
多くの撮影をPモードで行ったが、問題は見えてこなかった。非常に扱いやすいデジタルカメラであると素直にいえる機械だ。
液晶ディスプレイ以外にファインダーを装備しているが、これはEVFと呼ばれるものだ。
EVFとはエレクトリックヴューファインダーの略で、要するに小さい液晶画面がファインダーの中に収められているものだ。
通常のカメラでは光学ファインダーが装備されているが、パララックスが生じてしまう。C-750のように10倍ズームレンズを装備しているデジカメであれば、パララックスはより大きくなってしまう。
お世辞にもEVFは光学ファインダーより見やすいとは言いがたいが、C-700シリーズはすべてこれを装備している。
C-700シリーズのような高倍率ズーム搭載機において、パララックスのないEVF搭載は非常に歓迎すべきものとなるだろう。
(Page3へ)
・光学10倍ズーム+デジタル4倍ズームの威力
・C-740よりも画質は向上している?
・10倍ズームと手ぶれの関係
・実写画像&スペック
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