●どこでもフラッシュ~?画像がややノイジーであることをμ-20の弱点として挙げる必要があるだろう。
全体的に描写が柔らかく、その原因がノイズにあることは間違いない。特に圧縮度の高いモードではノイズが倍増する傾向がある。
良くも悪くも画像の傾向はμ-10から引き継いでいるようだ。同じ場所で撮った写真は多くが同じような描写となっている。
また、かなり気になった点としてフラッシュの発光頻度を挙げたい。
μ-20はフルオートで撮影するカメラであるはずなのだが、屋外であっても基本的に発光してしまうのだ。
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なんと太陽の光がたっぷりと降り注ぐこの状況であっても、フルオートで撮影するとフラッシュが発光してしまう。
さすがにドピーカンではそう発光しないものの、少しでも暗い被写体や影を含んだ被写体では多くの場合で発光する。使いはじめた当初は設定の失敗かと思ったほどだ。
この発光頻度もμ-10から引き継いでいる弱点で、ほぼ共通の動作をすると考えてもらっていいだろう。
筆者は使用中には基本的に発光禁止にして、必要のあるところで切り替えるという撮りかたをせざるをえなかった。
ただ、多くの場面でフラッシュを発光させるということは、手ぶれを少なくするということにつながる。それだけ初心者のことを考えているということもできるだろう。
……にしても、やや発光しすぎのきらいがある。ここまで発光してはバッテリー寿命にも影響があるだろう。
前記の筆者による撮影方法では100枚以上の撮影でも問題はなかった。最後までバッテリーの寿命にも不安を覚えはしなかったものの、フラッシュをオートにした場合にはやや不安が残る。
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バッテリーは専用のリチウムイオン充電池。
公称では150枚以上となっているが、この条件ではフラッシュ発光は50%という設定の元での撮影可能枚数だ。
あくまでも筆者の体感によるカウントではあるが、μ-20の発光頻度は70~80%ほどであった。
●防水機能を意識させない高い質感が物欲をそそる
筆者はルアーフィッシングを趣味としている(キャリアは20年以上!)。釣り上げた魚を撮るときなど、どうしても水辺やボート上での撮影が多くなる。
そんなときにμ-20がタックルの中にあったらいいな──使っていて、そう思わされた製品だ。
他の防水防塵カメラのような無骨なフォルムではないので、持ち歩き用のデジタルカメラとしても充分に使えるはずだ。むしろ、生活防水機能のことを考えずに使うべきカメラなのかもしれない。
どちらにせよこれからの季節、プールサイドや海岸で活躍することは間違いない。
カメラの持ち込みが許されているところであれば、最近流行りの都会の温泉などでも面白いだろう。
この夏のボーナスでμ-10を買おうかと考えていたユーザーには、まったくもって悩ましい選択肢となること請け合いだ。
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