ハワイ/ハワイのグルメ・レストラン

ハワイに残された日系文化「オカズヤ」

ハワイの各所にあるOKAZUYAと書かれた看板。そう、オカズヤとは、日本語のおかず、惣菜を量り売りするお店のことなのです。ハワイに脈々と受け継がれた日系文化のひとつ「オカズヤ」をご紹介いたしましょう。

執筆者:上野 元

ハワイのオカズヤ
カウンター越しに、好きなモノを指さして頼むスタイル。妙になつかしい感じ。
ハワイの各所でOKAZUYA(オカズヤ)と書かれた看板を見つけて、「あれ?もしや…」と思ったことはありませんか? そう、オカズヤとは、日本語のおかず、つまり惣菜を量り売りするお店のことなのです。

日本でもハワイでも、お弁当屋さんが主流の時代ですが、ハワイには、日本人移民が作り上げた、独自のスタイルが今でも定着して残っているんですね。今回は、そのOKAZUYA文化について、見てみましょう。

ハワイの英単語として通用するOKAZU

ハワイといえばプレートランチが圧倒的に有名なのですが、どんなにプレートランチ人気が高くとも、決してなくならないのがオカズヤの根強い人気です。ハワイに住む人々にとっては、「うちは代々この店」と呼べる御用達オカズヤを持っていたりして、とてもロイヤリティの高いもののようでもあります。

オカズヤのメニューはもちろん日本食が主流ですが、オカズヤの料理で育てられるのが、日系人だけ、というわけではないのが、ハワイの面白いところ。多人種文化のハワイでは、食文化もまさにインターナショナル。オカズヤの味はハワイの人々にとっては、人種やバックグラウンドを超えた、共通のオフクロの味として存在しているのです。

オカズヤ文化の起源をさかのぼる

ハワイのオカズヤ「エビス」
レトロな感じがたまらないオカズヤの店頭。キング通りの「エビス・ケータリング・サービス」の店構え。
オカズヤ文化は、サトウキビ・プランテーションの時代に生まれたと言われています。日本をはじめとするアジア各国からの移民労働者が、それぞれ持ち寄った弁当の「オカズ」を交換しあったことから生まれたという説、昼時に弁当を売り歩いた日本人ファミリーが起源という説など、実はいろいろな。

プランテーションが解体されると、自分で商売を始めることができるようにもなり、オカズヤがビジネスとして起業された、というわけです。もちろん日系人の占める割合が多かったのは、現在も残るオカズヤの店名が、ほとんど日本人の名字であることからもわかるでしょう。

⇒ プレートランチとはどう違う? 正解は次ページで!
  • 1
  • 2
  • 次のページへ

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます