ゴミを分別して捨てないハワイ。自然あふれる島の盲点

ハワイ州のボトル・リサイクル
ハワイ州が定めるリサイクル・プログラム「ボトル法案」が2005年1月から施行されています。
ハワイに旅行した時など、空き缶や瓶の捨て場所を探してウロウロしたことはありませんか? 見つからないから、仕方なく備え付けのゴミ箱に捨てて罪悪感を感じたりして…。

実は、意外かもしれませんが、ハワイではビンや缶、ペットボトルなどを分けて捨てる「分別」の習慣が根付いていません。これほど豊かな自然に囲まれながら、環境保護に対する行政の対応という意味では、残念ながら遅れをとっているという印象です。個人レベルでは、環境意識の高い方もたくさんいて、水面下で努力している人々もいらっしゃるのに、州全体の動きとしては、なかなか見えてこない実態がありました。

このような状況を少しでも改善しようと2005年1月から正式に施行されることになったのが、通称「ボトルビル(Bottle Bill - ボトル法案)」と呼ばれるペットボトルなどのリサイクル推進法案です。正式名は、「Hawaii Deposit Beverage Container (DBC) Program」です。(アメリカは、州によって細かな法律や政策がまったく異なるので、これはあくまでもハワイの例であることをご了解ください。)

ようやく本格稼動した「ボトル法案」

5セントのデポジット表記
HI 5cの刻印があれば、デポジットとして5セントがチャージされます。
ボトル法案で定めていることを簡単に言うと、「リサイクル可能と州で認められたボトルを購入する際、消費者はひとつにつき5セントを支払う。空き瓶をリサイクル・センターに持っていけば、その5セントは返金する」という制度です。正式名に含まれるDeposit(デポジット)という言葉は、一時的に5セントを預け、リサイクルした時点で返却してもらうということなんですね。

ハワイでは、年間に8億本ものボトル飲料が販売されているそうです。お金というインセンティブをつけることによって、少しでも多くの人がリサイクル・センターに足を運ぶようにし、廃棄量を減らそうということですね。全米では、すでに同様の法案を採用している州が十分な成果を得ていることから、ハワイも数年に渡って導入が検討されてきたのですが、ようやく本格実施です。

残念ながらすべてのビンや缶が対象になってはおらず、ボトルに「HI 5c DEP」などと刻印されたものだけに限られます。HIは、ハワイ州を表す記号。メーカーによっては、ME(メイン州)や、NY(ニューヨーク州)など、他の州の記号が表記されている場合もありますが、必ずHIが含まれていないとこの法案の対象にはなりません。

法案の正式施行によって、メーカーは、対象となるボトルには、すべてHI 5c DEPなどの表示をしなくてはならなくなっています。まだ古い在庫が流通しているため、表示のないものもありますので、ご注意ください。

実はもう1セント、支払う場合もあるのです

少しややこしいお話ですが、実は、買うお店によっては、デポジットとして戻ってくる5セントの他に、戻ってこない1セントを加算する場合があります。これは法案で認められたもので、「飲料の販売店は、プログラムの運営および換金センターのために、消費者に1ボトルあたり1セントをチャージしても良い」というオプション事項として実施されています。運営費の一部になりますので、この分は消費者には戻ってきません。


次のページではデポジットの実際を見ていきましょう。