DFSギャラリアで活躍する播本典子さん |
学歴コンプレックスを克服しにカリフォルニアに語学留学
短大を卒業して2年間貿易関係の仕事をした後、カリフォルニアへの留学を決意した典子さん。よくあるコミュニティ・カレッジの英語プログラムに1年間という期間限定で渡ったはずが、帰りにニューヨークへ遊びに立ち寄ったことがきっかけで、その後の人生が大きく変わってしまったと言います。「ニューヨークの知人がマンハッタンにアパートを借りたい、でもひとりじゃ無理ってことで誘ってきて、もう憧れの場所だったので誘惑に勝てなかったんですね(笑)。」
アルバイトをしながらの語学学校通いも1年を過ぎる頃には行き詰まりを感じてくるもの。居心地の良い環境ながら、このまま終わってはいけないという危機感にも似た気持ちを抱き始めた典子さんは、一度日本に戻り、準備を整えてからきちんと学位を取るための留学をすることに方向転換。州立の短期大学で、アドバタイジング&コミュニケーションを専攻し、日本人学生がほとんどいない中で必死に勉強されたそうです。
卒業間近に抽選でグリーンカードが当選、そして就職
彼女がラッキーだったのは、ちょうど卒業を控えた頃に、抽選でグリーンカードが当たるプログラムが開始されたこと。運良く先着順の時代だったため、バイト仲間などとも研究を重ね、すごい枚数を送りながら無事、当選。グリーンカードをゲットしました。「そのおかげで就職活動もスムーズに行きまして、日本から進出してきた通販会社で、バイリンガル秘書のようなことを始めたんです。」
小さい企業ゆえ、多彩な業務をまかされたという典子さん。いつしかバイヤーやら、商品開発やら、そしてパッケージングの世界までタッチするようになっていきました。
「デザインのイメージを人に伝えるのはすごく難しくて、でも自分がとても好きな分野であるのも感じ、忙しい中で夜間のデザイン学校に通いながら、コンピュータでデザインをするグラフィック・デザインの勉強を始めたりもしたんですね。」
同社での7年のキャリアのうち、結局最後の2年はグラフィック・デザイナーとしてクリエイティブ関連の仕事に従事することに! アメリカでのキャリア・ライフは、やりたいことをやりたいと表現することから始まるのだと実感されたそうです。仕事に対する前向きな姿勢を貫いていけば、それが認められる。日本で上の人のお手伝いをしていた時代とはまったく異なる世界がそこにはありました。
■思ってもみなかったデザインの道に光を見いだした典子さん。次のページでは、いよいよハワイへ移住です!