危機意識を育てるために必要なこととは?
もう一つの問題点は、ネット上の危険からどうやって子どもを守るかということです。今回の記事の冒頭で紹介した、キッズgooの調査によると、インターネットを利用する際にルールを設けている家庭は59.2%となっています。接続する時間、利用するサービスや閲覧するページに制限を設けているという家庭が多いようですが、特に何もルールを設けていないという家庭が37.7%と、ネットの危険に無関心な家庭もまだまだ多いようです。クリック詐欺、架空請求、スパムメールとネット上には大人でさえも、危険な罠が多く潜んでいます。携帯電話でのネット利用の拡大など、今後はより一層、子どもへの教育が必要となってきますが、一番の問題は、前ページでも言及したように、ネットに関する教育を受けていない大人が多いため、しっかりと子どもに教育しなくてはいけない大人の方がネット利用の危険性に無知な場合が多いということです。漠然と危険なこともあると知ってはいるものの、それを子どもにちゃんと説明し、教育できる大人が、いったいどれだけいるのでしょう?コンテンツフィルタリングソフトやアクセス制限ソフトに頼るだけではなく、子どもをネットの危険から守り、有効に利用していく手段を教えていくためには、まず、大人がしっかりとネットについて学ぶ必要があります。
危険から守り、子どもの可能性を伸ばしていくのは、ネットの世界でもリアルの世界と同様に大人の大切な役目なのです。
ネット上の危険から子どもを守るのは大人の役目です
Yahoo!が運営する、子ども向けポータル。カテゴリとキーワードで子ども向けサイト検索ができる他、図鑑、食育、占いなどジャンル別の情報が豊富。また、先生へ向けた授業で役立つ情報なども掲載している。
・キッズgoo
gooが運営する、子ども向けポータル。Yahoo!きっず同様、カテゴリ、キーワード検索が可能。また、キッズgoo内だけでなく、リンク先のサイトにも「よみがな」を付けられる機能があり。他、「マナビノ島」、「モノシリ島」など、キッズgoo独自の情報、特集を島に分けて掲載している。
・情報通信白書 for Kids
総務省が運営する小中学生向けのインターネット、ブロードバンドの仕組みを解説しているサイト。「インターネットの世界」、「モバイル通信の世界」、「ユビキタスネットワークの世界」の3つのカテゴリでそれぞれの仕組み、利用する上で気をつけなければいけないことなどを紹介している。
・がくげいスタディパーク
パソコン用学習ソフトの制作、販売を行っている「がくげい」が今月4日からベータ版としてスタートさせた、小学生向けオンライン学習サイト。各学年ごと、教科別に1年分の学習内容を収容。来月3日まではベータ版のため、ユーザー登録・利用料とも無料となっているが、本格稼動後は有料サービスとなる予定。
・マグネット
NTTデータがサンリオの協力を得て、運営する小中学生向けのブログサービスサイト。現在は2007年3月31日にサービス終了を予定している。
・トイスタ
ネットサービス事業を行っている「ローハイド」が運営する18歳未満を対象とした登録制SNS。日記を書いたり、友人とメッセージのやりとりをしたりなどのSNSの標準的な機能の他、同社のポイントを使ってカードを購入し、友人と対戦ができるカードゲーム機能もある。