レノボのThinkPad最上位モデルThinkPad W700が日本で発表・発売された。
ThinkPadシリーズは2008年7月にエントリー向けのSLシリーズが追加され、数字の型番が3桁になり、全モデルワイド液晶になるなどシリーズが一新されたが、今回登場したのはワークステーション向け最上位モデルということで、スペックもすごい。
ThinkPadのWから始まるシリーズは、ワークステーション(Workstation)向けの製品であり、一般向け製品ではないが、ThinkPadシリーズ最大の液晶パネルを採用していることなどあり、筐体や基板も専用設計になっている。
どちらかというと、Tシリーズを大型化したような薄型のデザイン。大型の筐体を生かして、冷却ファン2つをゆっくり回すことで、冷却ファンの音も目立たないようになっているそうだ。
ノートパソコンでも珍しい機能として、パームレスト部分にペンタブレットと、本体にカラーキャリブレーション機能を搭載したモデルもある高性能ノートパソコンだ。
ThinkPad W700
ThinkPad W700
ハイエンドノートパソコンの中でも主に業務用をメインに考えられているのがワークステーションとなる。
CADやCAE、3D CGの作成、金融や石油やガスの調査などいわゆるHPC(ハイパフォーマンスコンピューティング)で使われる用途は拡大しており、レノボとしてはそのような市場で、可搬性の高いモバイルワークステーションのシェアナンバーワンを目指し、ThinkPad W700をリリースしたようだ。
以前のワークステーションはThinkPad T61pのように、型番の最後にpがつき、T61をベースにスペックを上げた物といった製品だった。
W700は液晶も大きく筐体も大型化できると言うことで、170Wという通常のノートパソコンの2倍近い電源や、冷却ファンを2基、HDDも2台内蔵しRAID構成にもできるなど、スペックで妥協した点がない。
Windowd Experience Indexのスコアは5.9
最上位モデルは、CPUやGPUも最上位製品が採用され、CPUはクアッドコアのCore 2 Extreme QX9300(2.53GHz)、GPUはNVIDIA Quadro FX 3700M(GDDR3 1GB)。
液晶は17型ワイドの1920×1200(WUXGA)、メモリはDDR3メモリで標準4GB(最大4GB)、HDDは200GB×2、Blu-rayドライブ、Windows Viata Ultimate(64bit)などという仕様で、735,000円。
スペックも高いが、価格も10年数前のThinkPadの価格を彷彿とさせる、すごい値段。もちろんこの最上位モデルには、カラーキャリブレーション用のカラーセンサーやペンタブレットもついている。
ノートパソコンはCentorino 2が登場したばかりということで、次の大きな変化はCore i7(Nehalem)を採用する2009年後半になると予想され、当面はThinkPad W700もしくはこの対抗機種がノートパソコンでも最上位モデルということになるだろう。