最新のGeForce 8Mシリーズは各種性能が向上しているが、その中でも注目なのは動画の再生支援機能であるPureVideo HDだ。
PureVideoテクノロジ自体は、GeForce 7シリーズなどにも使われていたが、今回のGeForce 8Mシリーズに搭載のPureVideo HDは従来の機能を強化し、HDビデオ再生時のCPU負荷をさらに軽くすることが可能になった。
HD DVDやBlu-rayの動画をCPUだけでデコードし再生すると、最新のCore 2 Duoプロセッサでも100%近い負荷となる。
その負荷を下げるためにGPUの機能を活用し負荷を軽減していた。それが、NVIDIAのPureVideoであり、AMD(旧ATI)のAvivo、インテルのClear Videoだ。
PureVideo HDで追加された各種回路とCPU負荷
最新のGeForce 8Mシリーズに搭載されているPureVideo HDでは、HDビデオ再生支援用の回路が追加され、さらにCPU負荷が下がることになる。
この機能は、2007年4月に登場したデスクトップ用GeForce 8シリーズ、ノートパソコン用のGeForce 8Mシリーズなどに組み込まれており、ゲームなどと同様に、HDビデオの再生でも、ノートパソコンで機能が不足することは少なくなりそうだ。
PureVideo HDを使い動画を再生するとCPU負荷が軽減される
再生支援機能は必要なのか?
CPU負荷が減らなくても、コマ落ちなどが発生しなければ問題も無さそうだが、Blu-rayやHD DVDでは特典として従来の字幕だけではなく、サブウィンドウで動画の表示なども行われるため、負荷が低くなるほど、同梱のコンテンツを楽しめるようになる。
また、CPUパフォーマンスが高い製品でなくとも、このような高性能のビデオカードを選ぶだけで、HDビデオの再生が可能になるので、コストパフォーマンスも高くなる。
ノートパソコンの場合あまり関係なさそうだが、MXMモジュールなどが本格的に普及すると、ユーザーが自由に交換できるかどうかはともかく、BTOで選択の幅が広がるのは確実だろう。
再生支援だけでなく、ノイズリダクションなどに代表される高画質化機能も引き続き搭載している。このような機能を持ったGPU搭載機を選び、対応したアプリケーションソフトで再生することで、低負荷ながら動画を綺麗に表示出来る。