Windows XPまでは、3Dゲームのパフォーマンスを重視する方以外は、ビデオチップの機能を気にする必要無しと書いてきた。しかし、Windows Vistaからは従来の認識は捨てよう。
Windows Vistaに限らないが、最新のパソコン選びでは、通常の事務作業でしかパソコンを使わなくとも、ビデオチップの機能を重視する必要があるのだ。
Vistaでは、ウィンドウを複数並べても後ろが透けて見える。(透過度は変更可能)
Windows Vista Home Premium以上では、ゲームと同じDirect Xの技術を使って画面を表示する。これにより、Aeroの代表的機能であるFlip 3Dや裏のウィンドウが透けて見える機能を実現しているのだ。
実際にこの機能を使わないとしても、例えばビデオチップの性能が高ければPDFの表示が速くなると聞けばどうだろうか?
速くなるだけではなく、ズームなどもスムーズになるため、気持ちよくPDF文書を読むことが可能になり、仕事効率が向上するはずだ。
Acrobatだけでなく、2007 Office Systemなどさまざまなソフトで同じような技術は使われており、この流れは加速しそうだ。
動画を再生したままこのような表示へスムーズに移行できる。
ビデオチップとは?
NVIDIAのノートパソコン用ビデオチップ搭載カード
そもそもビデオチップとは何だろうか?
グラフィックチップ、GPU(Graphics Processing Unit)などさまざまな呼び方があるが、要するに画面表示に関する高度な機能を専門に扱う半導体チップだ。
コンピュータの主要な計算処理は、CPUすなわちインテルのCore 2 DuoやAMDのAthlon等が行うため、性能の善し悪しはCPUの性能や速度だけでほぼ決まっていた。
しかし、高度な画像表示機能はCPUだけではなく、ビデオチップの機能を活用して表示するため、CPUの性能はもちろんだが、高度なビデオチップを搭載しているパソコンではより速度が速くなる。
Windows Vista以外にも、ビデオチップが影響してくるソフトをいくつか紹介しよう。