修理は?
最近のパソコンの修理で気になるのが大画面液晶を搭載した一体型PCの修理である。富士通の場合も37型ワイド液晶のFMV-DESKPOWER TXシリーズは重量50kgを超えており、成人男性1人でも移動すら困難な大型PCだ。
この大型PCの場合、富士通では出張修理で対応しているそうだ。大型PCの場合TV替わりに使用している方も多いと思うが、PC部分の故障でも丸ごと持って行かれるのはTV機能が使えなくなり不便だろう。万一故障した場合は、技術者が保証期間内は出張料も含め無料で設置場所まで来て直接修理してもらえるので、一般の修理に比べるとずいぶんとお得なサービスだ。もちろん壊れないのが一番だが。
それ以外の機種で修理となった場合、国内の生産工場に併設されている修理工場で対応している。
この修理拠点への運送は富士通の「パソコン修理便」で行われるが保証期間内はもちろん期間外でも梱包・集配が無料となっている。
年中無休で配送を行っているため、土日や祝日でも対応してもらえ、2006年上期の平均で4.5日で修理が完了していると言うことだ。
他メーカーでもほとんど同じだが、修理の受付に繋がる相談の内、実際に修理となるのはその中の4割という。実際に壊れたと思っても、パソコン自体の設定を変更するだけで故障と思っていたことが改善することが多いようだ。もちろん、そのような場合でも対処を方法を教えてもらえるが、パソコンの調子が悪くなったことが修理に繋がることはあまり無いと思った方がいいかもしれない。
さらに充実の体制
富士通の場合、電話サポートはその場限りで終わりではなく、問い合わせ内容がサポートサイトにQ&Aが用意されている場合、フォローアップメールが担当者より送信される。これにより、問い合わせ内容の理解が深まりスキルアップに繋がるだろう。
また、ユーザー登録が前提のサポートとなるので、問い合わせ履歴はサポートサイトのユーザー毎の専用ページで、過去にさかのぼり参照することが出来る。これで同じ事を何度も聞かずにすむだろうし、再確認にも使えて便利だ。
修理後にもアンケートやメールなどで修理後の具合をユーザーから積極的に取り入れ、サービス向上や使いやすい製品開発に反映するようにしているという。
最近の例では、Windows XP SP2の関係でリカバリの問い合わせが増えたとき、リカバリ手順書をFAXやサポートサイト上に掲載したり、最近の機種にはリカバリ専用ソフトを搭載するなどうまく機能しているようだ。
また、海外サポートも用意されており、世界17カ国で利用できる。万が一海外で故障した場合、無償で日本に引取、現地へ届けるというサービスも行われている。他のサービスと同様に、このサポートを受けるためにも事前の申請が必要なので渡航前の申請を忘れないようにしていただきたい。
サポートサイト マイページ
まとめ
パソコンのサポートは各メーカー毎のポリシーにより微妙な差があるが、基本的に同じようなサポートが行われていると思っていい。
富士通の場合、業界唯一の24時間サポートなど独自のメニューを展開しながら、無料の電話問い合わせは10件までとコストを抑えている。前述したように、あまりサポートを必要としない方にもサポートのコストで価格が上がらないような配慮であるが、徹底的なサポートを必要とする方には不満だろう。しかし無制限の電話サポートが必要になる方はかなり少なく、何回かのサポートを経てある程度スキルも上達し、サポート自体不要になる事が多い。
良いサポートを受けることで次もこの会社からと思うだろうし、スキルが向上する事で、より高機能な製品を選ぶかもしれない。逆に故障が多い製品や、質の低いサポートを受けると、二度と買わないという事になってしまう。
富士通の場合、サポート自体でスキルの上がるようなフォローをするなど、各ユーザーのスキルを上げられるようなさまざまな施策を実施している。製品自体の質は国内製造と今後の富士通のサポートと製品に期待したい。
