老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、年金生活者支援給付金の収入要件について知りたい方からの質問です。専門家に質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。
Q:年金収入が92万6500円以下なら、年金生活者支援給付金をもらえるのですか?
「67歳で一人暮らしです。老齢基礎年金と老齢厚生年金を合わせて、年間90万円ほど受け取っています。年金生活者支援給付金について調べたところ、『92万6500円以下』という金額を見ました。私の年金収入はこの金額より少ないのですが、それだけで年金生活者支援給付金の対象になるのでしょうか?」(みどりさん)

A:年金収入が92万6500円以下というだけでは、受給対象になるとは限りません。住民税非課税などの要件も満たす必要があります
年金生活者支援給付金は、公的年金などの収入や所得が一定基準以下の人を対象に、年金に上乗せして支給される給付金です。
老齢年金生活者支援給付金を受け取るためには、年金収入や所得の要件だけでなく、次の3つの要件を全て満たす必要があります。
- 65歳以上で、老齢基礎年金を受給していること
- 同一世帯の全員が市町村民税非課税であること
- 前年の公的年金等の収入金額とその他の所得の合計が一定の基準額以下であること
2026年10月からの基準では、昭和31年4月2日以後生まれの人の場合、前年の公的年金等の収入金額とその他の所得の合計が92万6500円以下であることが要件となっています。
みどりさんは67歳で、老齢基礎年金を受給しているとのことですので、年齢と年金の受給に関する要件は満たしています。
次に確認したいのは、住民税が非課税となっているかどうかです。一人暮らしの場合は、本人が市町村民税非課税であることが必要です。
また、年金以外にパート・アルバイトなどによる給与所得や不動産所得などがある場合は、それらも含めて基準額以下かどうかを確認する必要があります。なお、障害年金や遺族年金などの非課税収入は、この判定には含まれません。
2026年10月から、昭和31年4月2日以後生まれの人については、前年の公的年金等の収入金額とその他の所得の合計額によって、次のように区分されています。
- 82万6500円以下:「老齢年金生活者支援給付金」
- 82万6500円を超え92万6500円以下:「補足的老齢年金生活者支援給付金」
補足的老齢年金生活者支援給付金は、所得の逆転が生じないように設けられたもので、年金収入やその他の所得などに応じて給付額が計算されます。
みどりさんは年間90万円ほどの年金を受け取っているとのことですので、前年の年金収入も同程度で、その他の所得がなく、住民税非課税などの要件を満たしていれば、「補足的老齢年金生活者支援給付金」の対象になる可能性があります。
年金生活者支援給付金を受け取るためには、原則として請求手続きが必要です。
すでに老齢基礎年金を受給している人で、新たに年金生活者支援給付金の対象となる人には、日本年金機構から毎年9月ごろに「年金生活者支援給付金請求書(はがき型)」が順次送付されます。
ただし、すでに年金生活者支援給付金を受け取っていて、引き続き要件を満たしている場合は、原則として改めて手続きをする必要はありません。
みどりさんも、まずは前年の年金収入やその他の所得、住民税非課税の状況を確認してみましょう。対象になると思われるのに請求書が届いていない場合などは、お近くの年金事務所や日本年金機構に確認してみることをおすすめします。
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監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)






