ノートパソコンにバッテリは不可欠。持ち運び利用する人はもちろんのこと、据え置き使用しかしない人にも突然の停電対策にUPS的に使える。
そんなバッテリにも寿命があり、通常の使用で2年から3年程度。ヘビーユーザーの場合は2年も経たない場合もあるだろう。ノートパソコン用バッテリは非常に高価で、バッテリが寿命を迎える頃に交換部品が手に入る保証もない。それでは寿命になったバッテリはどうすればいいのか。
最近、そんな疑問に答えるような新品を購入するよりも安く高性能になるバッテリ再生サービスが登場している。ガイドも実際にサービスを使用してみたので、どのような仕上がりなのかレポートしよう。
バッテリ再生サービスとは
ノートパソコンのバッテリは携帯電話より一回り大きいプラスチックのケース(以下バッテリパック)になっている。このバッテリパックの中には単二電池のような専用電池(セル)か四角い特殊な形状の専用電池(セル)が入っている。このセルといわれる専用電池を新しい物に交換するのがバッテリ再生サービスだ。
書くと簡単なので、自分でやってみようと思う方もいるかも知れないが、次のような問題がある。
- ネジ止めされていないバッテリパックをどうやって開けるのか。
- 一般では入手困難のセルをどうやって手に入れるか
- 専門知識がない人間がやるのは非常に危険
再生サービスを行っているメーカーは長年の経験と専門知識があるとのことなので、そのあたり安心して依頼できる。
新品との差は
バッテリは年々性能が向上しているので、数年前のバッテリを交換すれば購入当初よりも駆動時間が長くなる。また、価格設定も新品を買うよりも何割か安くなっている。
筆者が実際に再生サービスに出してみた IBM ThinkPad Tシリーズ用バッテリは、IBMダイレクト価格で16800円。ベイサン価格は12600円なので単純に価格だけみても25%安い。容量は1.22倍なので、それ以上のコストパフォーマンスがあるとも考えられるだろう。
他の機種向けバッテリも同じように安く、容量も増えている。
再生後はどうなっているの
今回ベイサン(BAYSUN)社のバッテリ再生サービスを使用したが、一番気になるのが再生後にバッテリパックがどのようになっているかという点だ。Webサイトには以下のように書かれている。
特殊な開腹技術の採用により、リフレッシュ後の外観はほとんど変わりません。
「ほとんど変わらない」という事だったが、サービスに出して約3週間後に戻ってきたバッテリをみてみると微妙だ。詳細は以下の写真で。
開封部分の処理の問題か、お世辞にも綺麗に仕上がっているとは言えない状態だ。このバッテリパックは下の写真のように本体に収納されるので、開封部分は見えないからよい物の、バッテリを外部に取り付ける機種の場合、素直に新品を買った方がいい物もあるだろう。バッテリ自体の機能は復活したが、この開封部分さえ何とかなれば価格も安く最高のサービスだ。
注:
このサービスを試した数ヶ月後に、同社を取材したところ、開封部分の処理がかなり向上していることが確認出来た。
詳しくは以下の記事を参考にして頂きたい。
品質が向上したリフレッシュサービス バッテリ再生サービスその後 そもそもつなぎ目はどうなったか? 2005年9月1日