インテルは定期的に開発者向けの大規模な会議 インテル・デベロッパー・フォーラム(IDF)を開催している。内容は基本的にコンピュータ関連のメーカーなどに向けた物であるが、ここで出てきた内容が数ヶ月から数年後に、実際の製品に反映されるため、パソコンの事を詳しく知りたい方や、買い時を知りたい方は要チェックだ。
毎年9月上旬はアメリカで IDF Fall として様々な情報が出てくるが、今年も2世代後のノートパソコン向けプロセッサ情報などが発表されているので、簡単に解説しよう。
Centrinoの主な予定
詳しい記事は下にあるニュースサイトのリンクを読んで頂ければわかるが、それらの中からノートパソコン関連だけ簡単にまとめると下の表のようになる。
そもそも遅れている次世代は別にして、次次世代が本当にこの時期に間に合うかどうか不明だ。スケジュールが遅れる最も大きな原因となるのは、65nmプロセスで製造されるデュアルコアのYonah(次世代Pentium
Mのコード名)が計画通りに進むかどうかにかかっているかもしれない。
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用語解説
デュアルコア
現行のPentium Mなどの中には1つのコアが入っているが、1つのPentium
Mに2つのコアを内蔵すること。これにより1人で2人分の働きをする効率のよい Pentium M になる。サーバーなどに使われる場合は2つ以上のコアを搭載してマルチコアになる場合もある。
65nmプロセス
現在最新のPentium M は90nmプロセスで作られているが、より精細に作ることで、より小さくなり消費電力も低くすることが出来る。
PCI Express
現行パソコン内部ではPCI規格が使われているが、パソコン内部でデータなどをより高速に転送できるようになるため、速度向上が期待できる。
IEEE802.11n
次世代無線LAN規格 速度が今までの倍程度になるという。
ノートパソコンの買い時は?
来年(2005年)の春モデルでは、PCI Expressなどを活用し、今よりも高速なビデオチップを搭載したA4ノートなどが登場すると思われるが、このあたりの進化は毎年のように行われていることであり、それほど気にすることもないだろう。
PCカードに変わる
Express Card も現行機種はほとんどの機能を本体内に内蔵しているため、あまり支障はないと思われる。
ただし、PCカード型のAirH"を使ったりメモリカードリーダーを使用している方は、新しいノートパソコンを購入するときに、ある程度対応製品に買い換える出費が必要になるかも知れない。
持ち運びが可能な軽量のノートパソコンでは4時間以上のバッテリ駆動時間も当たり前になってきたが、今回のIDFでは容量あたりの蓄電容量が大きいリチウムポリマーバッテリも紹介されていたようなので、数年後が楽しみかも知れない。
もしも新製品が気になる方は2006年頃になる次世代 Pentium Mのコード名 Yonah を搭載した製品に注目しよう。現行製品を最近購入した方にとっては2006年頃次世代Windows登場と重なるし買い換えのタイミングにぴったりでもある。
近いうちに購入しようと思っている方にとっては、微妙な次期であろう。
IDF関連リンク
IDF Fall 2004 in San Francisco
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