
エアコンを使わない季節になると「使わない間は電源プラグを抜いておいた方が節電になってよいのでは」と思う人もいるのではないでしょうか。家電の「待機電力」はここ数年よく話題になりますし、使っていないコンセントをまとめて抜く節電術も広まっています。ではエアコンの場合はどうでしょうか。待機電力の実態と、プラグを抜くことのメリット・デメリットについて解説します。
半年間プラグを抜くといくら節約できる?
節電の観点だけでいえば、プラグを抜くことには一定の効果はあります。ただし、その額は多くの人が想像するよりずっと小さいです。
現代のエアコンの待機電力は非常に小さく、おおむね0.04~15W程度です。ネットワーク機能などが有効な場合、10Wを一時的に超えることもありますが、省エネ性能が高い最新機種ではおおむね1W以下の製品も珍しくありません。仮に6Wで計算すると、1日24時間×180日(半年間)の消費電力は6W×24h×180日=25,920Wh≒26kWhになります。電気代を1kWh当たり30円とすると、約780円(1カ月当たり130円)です。しかし実際には多くの機種が1~2W程度のため、半年間プラグを抜いて節約できる額は100~300円程度となります。
プラグを抜くと生じるデメリットは?
この100~300円の節約に対して、プラグを抜くことにはいくつかのデメリットがあります。
1つ目は、学習データのリセットです。近年のエアコンには室内の使用パターンや外気温の変化を自動学習して省エネ運転を最適化する機能を搭載した機種があります。プラグを抜くと、こうした学習結果がリセットされ、次のシーズン開始当初は効率が落ちる可能性があります。
2つ目は、時計のリセットです。タイマー機能と連動した時計を内蔵している機種は、通電を再開した際に時刻設定が必要になります。
また、寒冷地などで使う場合も電源を抜かないようにマニュアルに記されている場合があります。半年以上使わない場合どうするべきか、マニュアルを確認しましょう。
内部乾燥とフィルター清掃が大事
半年間でたった100~300円の節約のために、学習データをリセットし、再設定の手間をかけるのはコストパフォーマンスがいいとはいえません。プラグを抜くよりも効果的に節電できる方法としておすすめしたいのは、フィルターの定期清掃です。
フィルターが詰まると熱交換効率は低下し、コンプレッサーの稼働時間が延びて消費電力が増えます。2週間に1回の清掃で、シーズン中の電気代を数百~数千円単位で抑えられるのです。また、長期間使わないときは内部クリーン運転や暖房機能を使ってエアコン内部をしっかりと乾燥させておくことも大切。特にプラグを抜く場合は、その前に内部乾燥とフィルター掃除はマストです。
長期間使わないエアコンのプラグを抜くことは絶対やってはいけないというわけではありません。例えば家に床暖房などがあり冬場に全くエアコンを使わないといった場合、そのほか落雷のリスクが高い地域や、台風シーズンに長期不在にするときは、安全面を考慮してプラグを抜いてもよいと思います。ただし、節約効果を期待している人は、節約額が少額なことやデメリットを踏まえて慎重に考えましょう。







