糖尿病

「食後は猛烈に眠い」「ランチ後がつらい」食後の眠気は糖尿病のサイン? 受診を迷っているあなたへ

【内科専門医が回答】食後の強い眠気に「糖尿病では」と不安になる方は少なくありません。多くの場合は自然な体の反応に過ぎませんが、血糖値の急上昇が関係している可能性もあり、油断は禁物です。見分け方と対処法をご紹介します。(※画像:Shutterstock.com)

荒牧 昌信

荒牧 昌信

糖尿病・生活習慣病 ガイド

内科専門医

滋賀医科大学医学部卒。日本内科学会総合内科専門医、日本内分泌学会内分泌代謝科専門医。現在、あらまき内科クリニック院長として外来診療と糖尿病・生活習慣病の講演会を実施しています。「やさしい言葉とわかりやすい説明」をモットーに、糖尿病や生活習慣病の情報をひとりでも多くの方に届けることを目指しています。

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Q. 「食後に眠くなるのは糖尿病のサイン」って本当ですか?

食後の眠気
食後に強い眠気に襲われるのは糖尿病のサイン?

「最近、食事が終わると毎回猛烈に眠くなってしまいます。『糖尿病になると食後に眠くなる』と聞きますが、本当でしょうか? 不安なので病院に行こうかとも思うのですが、ただ眠くなるだけで受診していいのか迷っています」

A. 多くは自然な体の反応ですが、注意が必要な場合もあります

結論からお伝えすると、食後に眠くなること自体は、必ずしも糖尿病特有の症状ではありません。食後の眠気は、多くの方が経験する自然な体の反応です。

食事を始めると、消化のために血流が消化管に集中し、リラックスをつかさどる副交感神経が優位になります。体が休息モードに入りやすくなるため、眠気を感じやすくなるのです。加えて、私たちの脳には血糖値の上昇を感知するセンサーが備わっており、食事で血糖値が上がると、それを脳が感知して、睡眠に関わる神経細胞が活性化します。これも自然な生体メカニズムのひとつです。

ただし、近年注目されているのが、食後の血糖値が急激に上下する「グルコーススパイク」(一般的には「血糖値スパイク」とも)と眠気の関係です。血糖値が急上昇すると、それを下げようとインスリンが大量に分泌され、その後血糖値が急激に低下します。この変動が、眠気やだるさにつながると考えられています。実際、食後血糖値が高い方ほど、食後の眠気を強く訴える傾向があるとの報告もあります。ただし、この因果関係については、まだ確立したエビデンスがあるわけではなく、あくまで関連が示唆されている段階です。

眠気が気になる場合は、まずは以下の点を心がけて、眠気が改善するかを試してみてください。

  • 食後はすぐに横にならず、後片付けや軽い散歩など体を動かす
  • 早食いや糖質から先に食べるなど、血糖値が急上昇しやすい食べ方を避ける
  • 食後にすぐ休まず、血糖値が下がりやすい状態をつくる

食後の眠気は、それだけで病気を意味するものではありませんが、糖尿病以外にも関連する病気はあります。眠気が強く日常生活に支障が出ている場合や、肥満・いびきなどが気になる場合は、睡眠時無呼吸症候群など別の病気が隠れていることもあります。「眠気くらいで」というためらう気持ちもあるかと思いますが、気になる症状が長引くときは、早めに医療機関に相談すると安心です。

さらに詳しく知りたい方は、「『食後に眠くなるのは糖尿病?』 血糖値と眠気の関係・上手な眠気解消法」をあわせてご覧ください。

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