Q. 「口内炎を放置すると死ぬ」って本当ですか?

「口内炎が1カ月近く治りません。放っておけば自然に治ると思っていたのですが、友人から『口内炎を放置してると死ぬこともあるらしいよ』と言われ、急に不安になりました。口内炎が命にかかわることは、実際にあるのでしょうか? 病院に行くべきですか?」
A. 多くの口内炎は心配ありませんが、放置は禁物です。一度受診を
基本的に、口内炎そのものが直接の死因になることはありません。口内炎の多くは、頬や舌をうっかり噛んでしまったり、入れ歯や矯正器具が触れたりすることで起こる「外傷性口内炎」です。こうした一般的な口内炎であれば心配はいらず、特別な治療をしなくても自然に治ります。通常、ほとんどは1週間程度で完治します。
しかし、口内炎の症状の裏に深刻な病気が隠れていた場合、放置は危険です。「ただの口内炎だと思って様子を見ていたら、実は別の病気のサインだった」というケースは実際にあります。
中でも気を付けたいのが口のがんである「口腔がん」です。特に潰瘍のようなタイプは見た目がただの口内炎とよく似ており、肉眼だけで見分けるのは難しいとされています。正確に判断するには、組織を採取して調べる検査が欠かせません。口腔がんは放置すると進行しますし、命にかかわるケースも出てきますので、治らない口内炎を放置し続けるのは禁物です。
口腔がん以外にも、「カンジダ性口内炎」や「ヘルペス性口内炎」、「全身性エリテマトーデス」や「ベーチェット病」といった膠原病が原因で、口内炎のような症状が現れることもあります。これらもただの口内炎とは異なり、自然に治りにくいという特徴があります。
目安として、2週間以上たっても治る気配がなかったり、大きさや痛みが悪化してきたりする場合は、放置せずに病院を受診しましょう。まずはかかりつけの歯科や、お近くの口腔外科、耳鼻咽喉科などを受診するのがよいでしょう。適切な治療を受けるためにも、早期発見は重要です。
以下のような症状がある場合は、一度早めの受診を検討してください。
- 口内炎が2週間以上たっても治らない、または悪化している
- 大きさや色、形がいつもと違う、周囲が硬くなっている
- 出血しやすい、痛みの感じ方が変わってきた
- 同じ場所に繰り返し口内炎ができる(入れ歯や矯正器具に問題があるケースもあり)
口内炎は誰にでも起こりうる身近なトラブルですが、「たかが口内炎」と思い込まず、いつもと違う変化がないか気を付けておくことが大切です。日ごろから鏡で口の中の状態を確認する習慣をつけておけば、思わぬ病気の早期発見につながることもあります。気になる症状があれば、我慢せずに早めに歯科や医療機関へ相談しましょう。
さらに詳しく知りたい方は、「長引く口内炎は口腔がんの可能性も……ただの口内炎と危険な出来物の違い・見分け方」をあわせてご覧ください。







