
昭和27年発行の10円玉が、先日行われたコインオークションで額面の9200倍で落札されました。この10円玉はエラーコインではありません。しかも、発行枚数が多い年のものにもかかわらず、なぜ高額落札となったのでしょうか?
昭和27年の10円玉が9万2000円に大化け
「ギザ十」を集めている人もいるでしょう。ギザ十とは、縁にギザギザがついている10円玉のことであり、昭和26年から昭和33年(昭和31年は未発行)まで発行されていたものです。このギザ十の中で最も発行枚数が少ないのは昭和33年(発行枚数2500万枚)、次が昭和32年(発行枚数5000万枚)です。
しかし、今回紹介するギザ十はこの2つの年号ではありません。昭和27年発行のものであり、ギザ十の中では2番目に発行枚数が多い年のものです(発行枚数約4億8600万枚)。
大量に発行されたギザ十にもかかわらず、2026年6月13日に開催されたレトロコインオークションVol.15で、昭和27年の10円玉がまさかの9万2000円で落札されました。一体なぜでしょうか?
発行から70年以上経過しているにもかかわらず

今回落札された昭和27年の10円玉は美しい状態を保っており、コインの鑑定機関PCGS(Professional Coin Grading Service:世界でも評判の高いアメリカの第三者格付け鑑定会社)の鑑定では、「MS66RD」評価となっています。66は完全未使用レベルを示し、RDは鋳造時の銅の赤い光沢がコイン全体の95%以上残っている場合につくものです。
例えば、同じ66でもRDがつくものとそうでないものでは価格がまったく異なります。そのため、評価の数字部分だけでなく、コインの光沢評価も高額落札の大切な要素となります。
PCGSでRD評価を受けた昭和27年の10円玉のうち、66評価のものは2位タイです。その上には1枚だけ66+評価のものがあります。今回の「MS66RD」で落札価格が9万2000円ということは、1枚しかない66+のものは20万円、いや、もしかするとそれ以上の価格がつく可能性があります。現時点で1枚しかなく希少性が高いため、驚くような高額での落札は十分あり得るのです。
ロールで残っている10円玉があったら

こうした高い価値がつく可能性のある10円玉は、意外にも自宅に残されている場合があります。例えば昔、商売をしていて、その時のものと思われる10円玉のロールが残っていれば、RD評価のつく古い10円玉が見つかるかもしれません。特に昔の銀行名(合併前など)が入ったロールがある場合は期待ができます。
もしロールが見つかった場合には、自分で開けてしまうのではなく、そのままコイン商に持ち込み、評価が高くなりそうなものをピックアップしてもらうとよいかもしれません。そして評価の高そうなものだけを鑑定に出してみるのがおすすめです。古い10円玉は状態がきれいなものほど価値が高くなるため、思わぬ高値となる10円玉が現れるかもしれませんよ。







