
家電量販店では、商品の購入時に「購入額の何%分かをポイントとして還元」または「購入額の何割かをその場で値引き」いずれかを選べる場合があります。一体どちらの方がよりお得になるのでしょうか。本記事にて解説していきます。
「ポイント還元」と「その場値引き」の仕組みの違いとは?
結論から言うと、基本はその場での値引きを選ぶのがおすすめです。
そもそもポイント還元は、購入金額の一定割合を後日使えるポイントとして受け取る仕組みです。支払いは満額で、還元分は次回以降の買い物に充てることができます。一方、その場での値引きは、会計時に商品価格そのものが下がります。その場で「得」が確定するわけです。
ポイント還元の“リスク”とは?
ポイント還元の最大の弱点は、失効や紛失のリスクです。例えば、ヨドバシカメラの「ゴールドポイント」やビックカメラの「ビックポイント」は最終利用日(または購入日)から2年間有効、ヤマダデンキの「ヤマダポイント」は最終購入日から1年間有効です。有効期限内に買い物をすれば期限が延長されますが、店舗にしばらく行かなくなると、貯めたポイントが全て失効してしまいます。
店舗が通勤経路や最寄り駅の近くにあれば利用しやすいですが、有効期限をうっかり忘れてしまうことも多いです。実際、筆者もよく利用していた家電量販店に行かなくなったことで、貯めていたポイントが失効した経験があります。コロナ禍で外出を控えた時期にも、ポイントを失効した人も多いと聞きます。今後、暑い季節は、買い物へ出かける機会が減り、ポイントの失効リスクが高まるかもしれません。
また、カードやアプリの紛失も見逃せないリスクです。会員証を失くしてポイント残高が分からなくなったり、機種変更でアプリのデータが引き継げなかったりすると、実質的にポイントが使えなくなる場合があります。
さらに値引きやポイント払いをした金額分には新たなポイントがつかないケースもあります。例えばビックカメラは、現金値引きによる購入はポイント付与の対象外と定めているようです。ポイントで支払った分に新たなポイントがつかないというルールは他の量販店でも一般的で、全額ポイント払いにすると、その回の還元がゼロになります。
このようなことから、ポイントを長期間貯め込むのはNG。失効・紛失のリスクは貯めている金額が大きいほど痛手も大きくなるため、高額な商品を購入した際にポイント還元を選択した人は特に注意が必要です。
ポイント還元が得になるのは、還元率が値引き率より明確に高いときのみになります。ポイントは同じ家電量販店グループでのみ使用可能なため、現金割引きよりも還元率が高く設定されていることがよくあります。この場合、冷蔵庫など高価格の家電を購入したポイントを使ってオーブントースターなど中価格帯の家電を購入する、といった使い方がベストでしょう。
その場値引きに“リスク”はある?
その場値引きのメリットは、購入と同時に支払金額を確実に減らせる点です。ポイントのような失効や紛失のリスクがなく、店舗ごとの価格も比較しやすいです。購入時点で総支払額がはっきり分かるため、判断も簡単です。
唯一のデメリットがあるとすれば、値引き交渉に応じる店舗や商品が限定されがちなことです。最近では、近隣店舗との価格交渉であっても、現金値引きに対応する店や商品が減っている印象があります。
10万円の家電で比較
10万円の家電の購入を例に、どれくらい得できるか以下のようにシミュレーションしてみました。
パターンA:10%ポイント還元の場合
支払い金額は10万円のままですが、1万円分のポイントがもらえます。ポイントを全て使い切れば、実質9万円の出費と同じです。ただし、これは有効期限内にポイントを100%使い切ることが前提です。消化率が50%なら実質5000円分、失効すれば0円となります。
パターンB:10%その場値引きの場合
その場で支払い金額が9万円になります。1万円分得することが、購入時点で確定します。ポイントのように消化率や失効の心配もありませんし、割引分の使い道にも制限がありません。
このように、ポイント還元率と値引き率が同じ場合は、その場値引きの方が確実に得です。値引きはその場で得をしますが、ポイントは「将来使い切れれば」という前提付きのメリットです。つまり、ポイントは将来同じ量販店で使える“権利”を得るに過ぎません。
基本は「その場値引き」がおすすめ
家電購入では基本的に「その場での値引き」を選んで、支払金額を安くすることを推奨します。ポイント還元は、還元率が値引き率をはっきりと上回る場合にのみ検討しましょう。また、失効・紛失のリスクを考慮して高額ポイントは貯め込まず、早めに使い切るのが安心です。ただし、無理に不要なものを買ってポイントを消費する必要はありません。目先の還元率の大きさだけで判断せず、本当に自分にとって得かどうか、冷静に考えて選びましょう。







