
お金はあっても、住む場所が確保できない……。高齢者の、「住めない老後」が問題になっています。
管理会社の84%が「孤独死」を最大の課題と回答
「管理会社調査(アットホーム調べ)」によると、賃貸住宅の管理会社632社のうち84.0%が、単身高齢者の入居においてもっとも不安に感じることとして「孤独死」を挙げました。
その懸念は、日々の管理業務にも影響を与えています。火の不始末による火災リスクや認知症への対応、ゴミに関する問題など、孤独死の手前にある「グレーゾーン」をどう扱うか、アンケート結果からは管理会社の多くが頭を悩ませている様子が分かります。

「見守りサービス」の存在は知っていても、導入は2割以下
こうしたリスクへの対策として注目されているのが、センサー型やインフラ型の「見守りサービス」で、存在を知っていると回答した管理会社は90.1%にのぼります。
ところが、実際に導入している物件があるとの回答は19.5%。検討したことがあるまで含めても39.3%にとどまりました。高い認知度の一方で普及が進んでいない状況です。
導入に踏み切れない理由としては、「オーナーへの費用負担の交渉が難しい」「町内会や自治会の見守りでまかなえている」「運用イメージが湧かない」といった声が挙がっています。費用負担の問題だけでなく、「誰がどう動くか」というオペレーション面のハードルも高いようです。

「条件次第で導入したい」が約半数
一方、「見守りサービス」や「孤独死保険」の今後の導入意向を尋ねたところ、49.1%が「条件次第で導入したい」と回答しました。「高齢者の住宅問題の解決になるなら」(22.7%)、「オーナーの承諾が得られるなら」(19.2%)といった条件が並びます。
仕組みとしての関心は高い。あとは費用負担をどう分担するか、オーナーをどう説得するか――そこに壁がある、というのが現状のようです。高齢社会の住まい問題を解決するには、管理会社や入居者だけでなく、オーナーや行政も含めた仕組みづくりが求められているのかもしれません。
<調査概要>
「管理会社調査(アットホーム調べ)」
調査方法:直接ヒアリング
実施期間:2026年2月2~20日
調査対象:アットホームに加盟している全国の賃貸住宅管理会社の経営者層
有効回答数:632社






