
「今の家を出たくても、出られない」――そんな状況に置かれている高齢者が、少なくないようです。
約半数が「住み替えたくない」、その理由は?
賃貸住宅に暮らす高齢者の多くが、引っ越しに消極的な気持ちを抱えています。「高齢者の賃貸居住に関する調査(アットホーム調べ)」によれば、60歳以上の賃貸入居者288人のうち、48.6%が賃貸住宅への住み替えについて「住み替えたくない」と回答。その理由としてもっとも多かったのが「引っ越し費用が負担になる」(27.8%)。次いで「今の住まい・地域に愛着がある」(25.0%)、「荷物整理や手続きが大変」(23.6%)と続きます。
お金の問題、体力の問題、そして長年住み慣れた場所への愛着。複数の理由が重なって、身動きが取りにくくなっている様子が伝わってきます。

「審査に通るか不安」という声も
さらに気になるのが、「審査に通るか(高齢・収入など)」を挙げた人が19.8%いたことです。住み替えたい気持ちがあっても、そもそも受け入れてもらえるかどうか分からない――そんな不安が、踏み出せない理由のひとつになっています。
実際、入居申込みで断られた経験がある高齢者は10.7%にのぼり、「連帯保証人が立てられない」「高齢であること自体が理由」といったケースが確認されています。住み替え先を探す以前に、市場の門が狭くなっているのが現実です。

「住替え手続き中」はわずか2.8%
一方で、現在すでに住み替え手続きを進めている人は2.8%、「希望あり」と答えた人も13.9%います。動きたい気持ちはあっても、実際に動けている人はごく一部というのが現状です。
老後の住まいを考えるとき、「今の家にずっと住み続けられるか」という視点と同時に、「いざとなれば動けるか」という準備も、早めに整えておく必要がありそうです。
<調査概要>
「高齢者の賃貸居住に関する調査(アットホーム調べ)」
調査方法:インターネットアンケート
実施期間:2026年2月24~26日
調査対象:現在賃貸住宅に居住中の要支援状態ではなく、子どもと同居していない60歳以上の男女
有効回答数:288人






