金利上昇は企業業績にも影響する
利上げというと、住宅ローンやマイカーローンの返済負担が増えるというイメージを持つ人が多いかもしれません。

しかし、金利が上がることで収益改善が期待できる企業もあります。長く続いた超低金利時代には、金融機関の収益環境は厳しい状態が続いていました。貸出金利を上げにくく、運用面でも十分な利回りを確保しにくかったためです。
ところが、金利が上昇すると状況は変わります。企業によって恩恵の受け方は異なりますが、銀行や保険会社などは代表的な業種として知られています。
銀行は貸出金利の改善が期待される
銀行は預金を集めて企業や個人へ融資を行っています。そのため、貸出金利と預金金利の差が収益の源泉の1つです。
超低金利時代にはこの差が広がりにくく、収益面で苦戦する場面もありました。しかし、金利上昇局面では貸出金利の改善が期待されます。
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>
三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>は、国内最大の金融グループです。銀行、信託、証券、カード事業など幅広い金融サービスを展開しています。国内金利の正常化に加え、海外事業の比率が高いことも特徴です。金利上昇局面では真っ先に名前が挙がる金融株の1つです。
保険会社は運用環境が改善することも
生命保険会社は契約者から預かった資金を長期にわたって運用しています。そのため、長期金利の上昇は運用収益の改善につながる場合があります。
もちろん保険販売や市場環境なども業績に影響しますが、金利は保険会社にとって重要な要素の1つです。
第一ライフグループ<8750>
第一ライフグループ<8750>は、国内大手生命保険会社です。国内だけでなく海外事業も展開しており、資産運用規模の大きさでも知られています。金利上昇局面では運用環境の改善が期待される銘柄として注目されることがあります。
リース会社も「金利のある世界」で見直される
意外に思われるかもしれませんが、リース会社も金利との関わりが深い業種です。リース会社は資金を調達して設備や機械を購入し、企業へ貸し出しています。
そのため金利上昇はコスト増要因になりますが、一方で契約更新時などに価格へ反映しやすい面もあります。また、企業の設備投資が活発な局面ではリース需要の拡大も期待できます。
芙蓉総合リース<8424>
芙蓉総合リース<8424>は、総合リース大手です。設備リースだけでなく、不動産や再生可能エネルギー、BPOサービスなど事業領域を広げています。高い株主還元姿勢でも知られており、金利上昇局面で名前が挙がることの多いリース株の1つです。
利上げは「負担増」だけではない
利上げというと、どうしても住宅ローンや各種ローンの負担増に注目が集まります。
しかし、金利の上昇は企業業績にも影響を与えます。預金金利が上がる人がいる一方で、業績改善の恩恵を受ける企業もあります。
ニュースで利上げという言葉を聞いたとき、「自分の家計への影響」だけでなく、「どの業種が恩恵を受けるのか」という視点を持つと、経済ニュースもより理解しやすくなるでしょう。
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