利上げで預金者には追い風が吹いている
日本銀行(日銀)が利上げを進めるなか、銀行各社も預金金利を引き上げる動きを見せています。
ほんの数年前まで、定期預金の金利は0.002%や0.01%といった水準が珍しくありませんでした。100万円を1年間預けても、税引前の利息は数十円から100円程度です。「預金しても増えない」と感じていた人も多かったでしょう。

ところが現在は状況が少し変わってきています。銀行によっては1年定期で0.3%台や0.5%台の商品も見られるようになりました。キャンペーン金利ではさらに高い利率が提示されるケースもあります。
例えば100万円を1年間預けた場合を考えてみましょう。
金利0.01%なら税引前の利息は100円です。
一方、金利0.5%なら税引前で5000円となります。
わずか0.49%の差に見えるかもしれませんが、受け取る利息は50倍になります。
さらに300万円なら利息は1万5000円、500万円なら利息は2万5000円です。預金額が大きくなるほど金利差の影響も大きくなります。
もちろん、株式投資のような大きな値上がり益は期待できませんが、元本割れの心配がなく、預金保険制度の対象になるという安心感は大きな魅力です。
これまで「預金はお金を置いておくだけ」と考えられてきましたが、金利が上昇する局面では改めて存在感を増してきます。
メガバンクとネット銀行で差が広がることも
金利を見るときに注意したいのが、どこの銀行に預けるかです。同じ100万円でも、銀行によって受け取る利息は変わります。
例えばメガバンクとネット銀行では金利に差があることも珍しくありません。また、給与振込口座の指定や証券口座との連携などで優遇金利が適用されるケースもあります。
「昔から使っている銀行だから」という理由だけで預金先を決めている人は、一度金利を比較してみる価値があるかもしれません。
最近ではスマートフォンから簡単に口座開設ができる銀行も増えています。わずかな金利差でも、預金額や運用期間が長くなれば無視できない差になることがあります。
金利1%時代は本当に来るのか
最近は「定期預金の金利が1%になる日も近いのではないか」という話題を目にすることがあります。
確かに金利は上昇傾向にありますが、今後どこまで上昇するかは景気や物価動向、日銀の金融政策によって変わります。
ただ、はっきりしているのは、超低金利時代とは環境が変わり始めているということです。これまで預金金利をほとんど気にしていなかった人も、「どこの銀行に預けるか」「定期預金を利用するか」を考える意味が出てきました。
資産運用というと投資信託や株式投資が注目されがちですが、金利上昇局面では預金も立派な選択肢の1つです。
まずは自分の預金がどのくらいあるのかを確認し、金利が上がることで受け取る利息がどの程度変わるのか計算してみてはいかがでしょうか。数字で見ると、利上げの影響がより身近に感じられるはずです。







