
「インデックス投資だけでは退屈」「もっと配当金が欲しい」と感じたことはありませんか。実は、リスクを適切にコントロールしながら、攻めの投資も楽しむための賢い戦略があるのです。
大人気節約・投資系YouTuberの節約オタクふゆこさんが、『お金はこれで増やせます 失敗したくない人のための投資の教科書』の中で「再現性」と「実践性」にこだわった投資メソッドを大公開!
今回は本書から一部抜粋し、著者のポートフォリオや保有銘柄を実名で紹介するほか、暴落時でも揺るがないメンタルの保ち方を解説します。
わたしの「コア・サテライト戦略」ポートフォリオ
「コア・サテライト戦略」とは、資産のポートフォリオを「守り(コア)」と「攻め(サテライト)」に分けて運用する方法のことです。
●コア投資(守り)
全体の7割から9割が目安とされる。インデックスファンドや債券など、長期的に安定して資産を増やす部分。
●サテライト投資(攻め)
全体の1割から3割が目安とされる。個別株やアクティブファンドなど、短期・中期でリターンを狙う部分。
リスクヘッジとしてコアのインデックスで土台を固め、サテライトで高いリターンや配当金の獲得を目指すというわけです。これが、現実的かつ精神的にも安定した投資スタイルといえるでしょう。
なお、多くの場合、いかなる戦略であれ個別株投資はサテライト投資に分類されます。
サテライトの比率をどこまで上げるかは、自分の「リスク許容度」と相談して決めます。厳密に数値化して検討するなら、期待リターンとリスク(標準偏差)を使い、サテライトの割合を5%高めるごとにポートフォリオ全体のリスク、リターンを算出して検討するといいでしょう。
初心者はコア9割が安全
ただ、そんなふうに精密に分析するのは、株式投資中級者以上の人が行う、レベルが高い行為といえます。
投資初心者は、サテライトの割合を1割くらいに設定し、投資の成果や慣れに合わせて高めていくのが安全だと思います。
SNSやYouTubeでは「投資初心者はインデックス投資だけをするべき」という、サテライト投資否定論をよく見かけます。
それはそれで、最初のアドバイスとしては正しいと思いますが、わたしはサテライト投資を否定しません。
というのも、わたし自身が投資初心者のうちから、インデックス投資に加え、サテライト投資として個別株での高配当株投資を始めていたからです。
企業の財務諸表の読み方や企業の魅力など、その面白さに気づけたのは実際に個別株投資をやってみたからでした。
インデックス投資をしているだけだったら、いまも株式投資や企業に対する理解は低いままだったでしょう。
その後には、同じくサテライト投資として米国高配当ETFにも投資をして、新たな学びを得ています。ですから、「チャレンジしないと本当の勉強にはならない」というのが、わたしの実感です。
インデックス以外の投資に興味がある人は、少額からでもサテライト投資に挑戦してみるのは「あり」だと考えています。
先の話に戻りますが、だからといってサテライト投資の比率を高めるのはリスクが大きいので、初心者はコア9割、サテライト1割からのスタートが無難です。
「コアで守り、サテライトで楽しむ」
これは、適切なリスクで投資の醍醐味を味わえる、ちょうどいい戦略といえます。株式投資を長く続けたいなら、堅実さとワクワクを両立させるのが一番だからです。
わたしの場合、資産の約7割にあたるコア投資をインデックスファンド(オルカン)で運用し、残りの3割をサテライト投資として日本高配当株や米国高配当ETFによる「高配当株投資」に充てています。サテライト部分では、米国高配当ETFや日本株の高配当銘柄に分散投資し、安定した配当収入を狙っています。
わたしはいま30代前半で単身、当面は労働収入もあるという状況です。つまり、「リスク許容度が高い」状態にあるのです。
このライフステージだからこそ、あえてサテライト投資を3割まで高め、「より多くの配当金を得る=投資を楽しむための原動力」にしています。
株式投資は長期戦なので、数字だけを追っていると途中で飽きてしまうことがあります。その点、定期的に配当金という〝ご褒美〞が入ると、投資を続けるモチベーションがぐっと上がるのです。
暴落を乗り切る心の準備
また、わたしのポートフォリオは、コアもサテライトも合わせると約90%が株式投資という、かなりリスクの高い構成です。

2008年のリーマンショックでは、オルカンもS&P500も50%以上下落するような大暴落となりました。これから20年、30年と長期投資を続ければ、それ以上の暴落が起きる可能性も十分にあり得ます。
つまり、資産の約90%を株に投じるというのは、「最悪、資産全体の半分近くを失うかもしれない」という覚悟を持つことでもあります。
歴史を振り返れば、リーマンショックも、ITバブル崩壊も、コロナショックも、どれも最初は「これで投資の世界は終わった」といわれました。
でも、時間が経てば株価は必ず回復してきたのです。
回復までの期間が5年なのか10年なのかはわかりませんが、30代のいま、単身で自分ひとりを養えばいい身としては、「回復までの期間は資産が半分でも生きていける」と割り切っています。
コア投資のインデックスファンドは、暴落してもやがて回復する可能性が高い〝粘り強いタイプ〟といえますが、一方、わたしのサテライト投資(高配当株・高配当ETF)のなかでも個別株については、暴落で半減どころか倒産ですべて消える可能性もある〝短命タイプ〟です。
だから、わたしのサテライト3割の半分、ポートフォリオ全体の13.4%を占める個別株は「すべて失ってもなんとかなる資産」という考えです。いわば、リスクの〝実験枠〞のような扱いといっていいでしょう。
投資を楽しむ余裕は、こういう「割り切り」から生まれるのかもしれません。
著者:節約オタクふゆこ(節約&投資系YouTuber)
1993年2月14日生まれ、自らを「節約オタク」と称する節約・投資系YouTuber。理系の大学院修了後に開発職として電子系メーカーに就職したものの、将来のお金に対する不安を拭えなかったことがきっかけでお金について学ぶ。その後、奨学金477万円を返済しながら1カ月10万円で生活し、年間300万円を貯金、20代で資産1000万円を達成。現在は脱サラしてフリーランス。2021年から運営しているYouTubeチャンネル「節約オタクふゆこ」は日常的な節約法のほか、投資についての動画も初心者・中級者向けに配信して人気を集め、チャンネル登録者数は66万人を超える(2026年6月時点)。著書に『貯金はこれでつくれます 本当にお金が増える46のコツ』(アスコム)がある。各種メディアへの出演や、セミナーへの登壇など講演活動も積極的に行っている。






