老後のお金や生活費が足りるのか不安ですよね。老後生活の収入の柱になるのが「老齢年金」ですが、年金制度にまつわることは難しい用語が多くて、ますます不安になってしまう人もいるのではないでしょうか。そんな年金初心者の方の疑問に専門家が回答します。今回は、厚生年金に40年以上加入する意味についてです。年金についての質問がある人はコメント欄に書き込みをお願いします。
Q:厚生年金は40年を超えて加入しても意味はありますか?
「すでに厚生年金の加入期間が40年近くあります。それでも働き続けて保険料を払えば、さらに年金は増えるのでしょうか? 働き続けるか迷ってるので教えてください」(あと1年で40年・59歳)

A:厚生年金は40年を超えて加入しても、将来の年金額を増やすことにつながります
厚生年金に加入して働き続ければ、40年を超えても、その分だけ老齢厚生年金は増えていきます。
国民年金の老齢基礎年金は、原則として20歳から60歳までの40年間保険料を納めると満額となるため、60歳以降に働いても、それ自体で老齢基礎年金が増えるわけではありません。一方で、厚生年金には、40年という上限はありません。厚生年金に加入した期間が長くなるほど、将来受け取る老齢厚生年金は積み上がっていきます。
厚生年金に加入できるのは、原則として70歳までです。そのため、60歳以降も厚生年金に加入して働くことには、将来の年金額を増やすという意味があります。
65歳時点で、それまでの厚生年金加入期間や給与に応じて年金額が計算されますが、もし65歳以降も厚生年金に加入して働く場合は、「在職定時改定」により、前年9月からその年8月までの加入実績が、毎年10月分の年金額に反映されます。これにより、退職を待たなくても、働いた分が毎年年金額に反映される仕組みになっています。
ただし、60歳以降も働く場合は、「在職老齢年金制度」に注意が必要です。厚生年金に加入しながら老齢厚生年金を受け取る人は、賃金と老齢厚生年金の合計が一定額を超えると、年金の一部または全部が支給停止になることがあります。2026年4月以降の支給停止調整額は月65万円です。
このように、60歳以降も働いて厚生年金に加入することは、老齢基礎年金そのものは増えなくても、厚生年金の報酬比例部分を増やし、将来の年金額を上乗せすることにつながります。健康で無理なく働けるのであれば、前向きに検討する価値はあるでしょう。
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監修・文/深川 弘恵(ファイナンシャルプランナー)






