食と健康

Q. 「クルミを食べると命に関わることがある」って本当でしょうか?

【小児科医が回答】近年、「ナッツアレルギー」が急増しています。特にクルミは重篤な症状を引き起こしやすく、アナフィラキシーなどの命に関わるリスクを伴うため、ピーナッツ同様、注意が必要です。分かりやすく回答します。(※画像:Shutterstock.com)

秋谷 進

秋谷 進

医師 / 子どもの健康・医療ニュース ガイド

小児科医・児童精神科医・救急救命士。金沢医科大学卒業後、国立小児病院小児神経科、獨協医科大学越谷病院、三愛会総合病院、東京西徳洲会病院小児医療センターを経て、たちばな台クリニック小児科。小児神経・児童精神を中心に診療に従事している。

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Q. 「クルミを食べると命に関わることがある」って本当ですか?

クルミ
増加するナッツアレルギー。クルミによるアレルギー症状の危険性は?

Q. 「ナッツアレルギーといえばピーナッツという印象があるのですが、最近はクルミによるアレルギーも増えていると聞きました。クルミはあまり危険そうなイメージがありませんが、命に関わるほど重い症状が出ることは実際にあるのでしょうか? ピーナッツアレルギーがなければ食べても大丈夫ですか?」

A. クルミとピーナッツは別物ですが、どちらも命に関わることがあります

ナッツアレルギーというとピーナッツ(落花生)を連想される方も多いようですが、ピーナッツと、クルミ、カシューナッツ、アーモンド、マカダミアナッツなどは別物です。ピーナッツは豆類であり、クルミなどは木の実類です。そして近年はクルミによるアレルギーが急増しており、非常に危険視されています。

クルミを食べて命に関わる重篤な症状が起こる可能性は実際にありますので、十分な注意が必要です。

アレルギー専門家の調査でも、ナッツ類のアレルギーは過去15年間で約7倍に増加していると報告されています。そして「ナッツ類の内訳」で、増加が突出しているのがクルミとカシューナッツです。別の調査でも、アレルギー原因全体の15.2%をクルミが占めると報告されています。

さらにクルミは、アレルギーを発症すると短時間で全身に症状が広がり、血圧低下・意識障害を伴う「アナフィラキシーショック」という重篤な症状を引き起こす原因の上位に入っており、命に直結する重篤な状態に陥る割合が、他の食品に比べて高いのが特徴です。

注意が必要なポイントは以下の通りですので、ぜひ覚えておいてください。

  • 微量でも発症する:菓子類やパンの隠し味、ドレッシングなどに含まれるわずかな量でも、重い症状が出ることがあります
  • 交差反応:クルミにアレルギーがある場合、同じクルミ科である「ペカンナッツ(ピーカンナッツ)」でもアレルギー反応を起こす可能性が非常に高いです
  • 加工品の表示:クルミは現在、加工食品への「特定原材料」として表示が義務化されています。購入時には必ず原材料ラベルを確認する習慣をつけましょう

「ピーナッツアレルギーではないから」「風味付け程度の量だから」と軽く考えてはいけません。もしナッツ類を食べた後に蕁麻疹(じんましん)や口内のイガイガ感などの疑わしい症状がある場合は、早めに専門医を受診しましょう。正しい知識を持って、適切に対処することが大切です。

さらに詳しく知りたい方は、「命に関わる危険性も……急増する「ナッツアレルギー」のリスク・特に注意すべきクルミとカシューナッツ」をあわせてご覧ください。

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