食と健康

Q. 「ビタミンが不足すると脳梗塞を起こしやすくなる」って本当ですか?

【管理栄養士が回答】命に関わるような病気は、さまざまな要因が関係して起こります。葉酸やビタミンB群の不足は、間接的に脳梗塞のリスク上昇に影響するようです。食生活の工夫のポイントをあわせて、分かりやすく解説します。(※画像:Shutterstock.com)

平井 千里

平井 千里

管理栄養士 / 実践栄養 ガイド

小田原短期大学食物栄養学科 教授。女子栄養大学栄養科学研究所客員研究員。女子栄養大学大学院 博士課程修了。名古屋女子大学 助手、一宮女子短期大学 専任講師を経て大学院へ進学。肥満と栄養摂取の関連について研究。前職は病院栄養科責任者(栄養相談も実施)。現在は教壇に立つ傍ら、実践に即した栄養情報を発信。

...続きを読む

Q. 「ビタミンが不足すると脳梗塞を起こしやすくなる」って本当ですか?

頭痛
命に関わる脳梗塞。ビタミン不足が原因で起こることはあるのでしょうか?

Q. 「野菜をしっかり食べないとビタミンが不足して、脳梗塞リスクが上がると聞きました。ビタミンは美肌などに効果的な栄養素だと思っていたのですが、命に関わるような病気にも関係があるのでしょうか?」

A. 特定のビタミン不足は動脈硬化を促進し、リスクを高めます

脳梗塞にはさまざまな要因がありますので、ビタミン不足だけが原因で直ちに脳梗塞を起こしてしまうわけではありません。しかし、ビタミン不足が、脳梗塞のリスクを上げる間接的な要因になることは、多くの研究で報告されています。

特に葉酸やビタミンB群(B6、B12)の不足は、脳梗塞の発症リスクと深く関わっているようです。これらのビタミンが不足すると、血液中に「ホモシステイン」という物質が増加します。ホモシステインは血管の内壁を傷つけ、動脈硬化を進行させる性質を持っています。

動脈硬化が進むと、血管が狭くなったり詰まりやすくなったりするため、結果として脳梗塞を引き起こす危険性が高まるのです。また、ビタミンCやEなどの抗酸化作用を持つ栄養素の不足も、血管の老化を招く一因となります。

食生活から脳梗塞を予防するためには、以下の点に注意するのがポイントです。

  • 葉酸を摂取する:ほうれん草やブロッコリーなどの緑黄色野菜、納豆などを積極的にとりましょう
  • ビタミンB群を補う:魚介類、レバー、玄米などに多く含まれています
  • バランスのよい食事:特定のサプリメントに頼り過ぎず、食事全体から栄養を摂取することが基本です

ただし、脳梗塞の最大の要因は高血圧や糖尿病、脂質異常症といった生活習慣病です。健康的でバランスのよい食生活を意識して、ビタミン摂取を心掛けることはもちろん大切ですが、塩分を控えた食事や適度な運動など、血管全体の健康管理を意識するのがよいでしょう。

さらに詳しく知りたい方は、「男性もシニアも摂るべき葉酸…脳梗塞・認知症予防にも」をあわせてご覧ください。

※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※当サイトにおける医師・医療従事者等による情報の提供は、診断・治療行為ではありません。診断・治療を必要とする方は、適切な医療機関での受診をおすすめいたします。記事内容は執筆者個人の見解によるものであり、全ての方への有効性を保証するものではありません。当サイトで提供する情報に基づいて被ったいかなる損害についても、当社、各ガイド、その他当社と契約した情報提供者は一切の責任を負いかねます。
免責事項

あわせて読みたい

カテゴリー一覧

All Aboutサービス・メディア

All About公式SNS
日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
公式SNS一覧
© All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます