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ノスタルジックさがカッコイイ!実は、ロケ地 沖縄本島で見つけた小さな宿

沖縄本島の備瀬崎にある「ペンション ビセザキ」は、サトウキビ畑の先にある小さな宿。どこかなつかしい風景の、ココロ暖まる宿です。実はお洋服ブランドのパンフレットにも登場しているとか…。

古関 千恵子

執筆者:古関 千恵子

ビーチガイド

沖縄本島で、ちょっと面白い宿を見つけました。
海洋博記念公園から少し足を伸ばした、備瀬崎というところにあります。

備瀬崎というと、県内最大のフクギ並木で知られています。このフクギ、推定樹齢が250~300年という立派なものです。海と平行して走るこの並木道は、幅が2~3m、両サイドに高さ15mほどのをフクギが密生しています。道を歩くと、木々が落とす濃い影の合間から強烈な日差しが時折差し込み、明暗のギャップの激しさからハレーションを起こしてしまう感じです。そして、並木の合間から見える赤瓦の民家も、なんとも沖縄らしく、いい感じです。所々に海へと続く脇道が走り、それがまた沖縄の著名な版画家・名嘉睦稔さんの作品に見られるような、美しい眺めなのです。


で、その宿は、ちょっと内陸寄りの、サトウキビ畑を抜けたところにあります。
名前は「ペンション ビセザキ」
“ざわわぁ~ざわわぁ~”と揺れるサトウキビ畑の合間を車で走っていると、突如むき出しになったネオン管の看板とコンクリの建物が現れます。マンガ『ホテル・ハイビスカス』に出てきそうで、 昔ながらの沖縄と米国文化が混ざったような風景とでもいうのでしょうか。この宿が誕生したのは、沖縄が復帰して間もない1975年。看板や外観は、当時のままなのだそうです。

ペンションの入り口には、巨大なガジュマロの木が迎えてくれます。左手は客室や食堂のあるメイン棟。右手には芝生のバーベキュースペース。庭を抜けると、プライベートビーチがあります。このビーチがまた、美しいこと!

メイン棟の食堂の片隅はちょっとしたギャラリーになっています。ガラス工芸の“現代の名工”稲嶺盛吉さんの作品が飾られています。この宿で使われている食器もすべて稲嶺さんの作品です。

客室の壁は沖縄の漆喰を使って、手でならしたもの。和室と洋室があり、それぞれデザインが異なりますが、どれも部屋の一画にアートスペースのような場所があり、目を楽しませてくれます。和室3室、洋室3室、22畳の大部屋が1室あります。

現在のご主人は2代目の熊本やすみさん。かつて東京の寿司屋で経験を積んだことから、冬場に限り、完全予約制の寿司屋にもなります。食堂脇にカウンター席があり、こちらも沖縄の漆喰壁、床には竹を敷き詰めたおしゃれな空間になっています。


実はこの宿、ファッションブランドの45RPMのパンフレットに登場しています。
ここの熊本さんご一家の成長を10年にわたり、フィルムに収めていくといった企画だそうで、‘02年、’03年のパンフレットには8名の家族全員がモデルとして、45RPMの服をまとい、 登場しています。これが、かっこいいんです。
また、映画『八月のかりゆし』のロケもここで行われ、ご主人やおじいさん、おばあさんが出演していますよ。


ペンション ビセザキ
沖縄県本部町字備瀬1024
TEL(0980)48-3429
1泊2食付8000円
客室数/8室

<関連リンク>
むかし沖縄~備瀬のフクギ並木~(All About「沖縄」より)
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※海外を訪れる際には最新情報の入手に努め、「外務省 海外安全ホームページ」を確認するなど、安全確保に十分注意を払ってください。

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