秋の気配で夏じまいへ
朝晩に秋の気配を感じると、「そろそろ夏じまいをしなければ」と思う人も多いのではないでしょうか。近年は暑さが長引き、夏服や涼感グッズが10月ごろまで手放せないこともあります。とはいえ、街はすっかり秋色に。お天気の声も聞きながら、暮らしを秋へと進めましょう。
秋の気配を感じたら夏物は気付いたものからお手入れ
10月は「洗う月」
10月は、夏に酷使したアイテムの汚れをいったんリセットするのに絶好の時期。カラッとした晴れの日が増えるので、布団やラグなどの大物洗いにぴったりです。夏の間にしみこんだ汗や皮脂が残ったまましまうと、翌年取り出したときに黒ずみや黄ばみ、カビや虫食いの原因になることも。少し手間をかけてきれいに整えておきましょう。
手を抜きたくない「触れる部分」
特に注意したいのは、手足や首元など肌が直接触れる部分です。枕カバーやシーツ、薄掛け布団などの寝具、バッグの持ち手や帽子のツバ、あごひも、サンダルやスリッパなど、想像以上に汗や皮脂がたまっているものです。しっかり洗ってから片付けると、翌年にまた気持ちよく使えます。日傘も同じ。持ち手部分はもちろん、折り畳み傘なら表面もあちこち触っているはずです。差しているときの汚れもあるので、シャワーで流したり湿らせた雑巾で拭いたりして、風通しのいい日陰でしっかり干してから収納しましょう。特に白いものは、次のシーズンで黄ばみや黒ずみが目立ってきやすいので要注意です。
夏の小物家電のお手入れも忘れずに

エアコンのお手入れはコンセントを抜いてから。開いたときに見えるファンや下のバーも見落としがちなカビポイント
扇風機やサーキュレーターは羽根のホコリを取り、分解できる部分は水洗いを。扇風機は冬の室温管理に使うこともあるので、必ずしも収納しなくても大丈夫です。

モバイルファンは、手で触る外側や首に触れたストラップ、そして中のファンもきれいに
夏小物と衣類は「いったん終了」の気持ちで
・夏小物ネッククーラーや麦わら帽子、かごバッグや扇子、うちわなどの夏小物も、汗や汚れがしみたまま収納するとシミや臭いの原因に。中性洗剤入りのぬるま湯をタオルにつけて固く絞り、軽く拭いて陰干ししてからしまいましょう。
・夏服や下着
秋に出番が減る麻素材や淡い色合いの服は、襟袖の汚れをしっかり落とし、どんどん洗濯していきましょう。「もう1回着るかな?」と後回しにしていたら、臭いや黒ずみの発生につながることも。エアリズムなど夏用インナーも、また使うかもと思っても「いったん夏は終了」のつもりで洗いましょう。
それと同時に、夏物用収納ボックスをセット。「とりあえず」の夏物入れを作って入れていき、季節の終わりに整理しやすく分類していきます。
ほかにも……
・寝具Nクールのような夏用寝具は丸洗いし、しっかり乾かしてから収納袋へ。圧縮袋を使うと収納スペースが減って防虫や除湿などいろいろメリットがありますが、羽毛布団だけは羽毛が傷むので使わないようにしましょう。
・夏メイク用品の棚卸し
余った日焼け止めや夏用のベースメイクは要注意。翌年まで持ち越すと変質しやすいため、秋の行楽やスポーツで使い切るのがおすすめです。
夏じまいは「片付け」ではなく、「来年の夏を迎えるための準備」。きちんと整えれば、再び使い始めるとき、その気持ちよさにほっとするはずです。秋の空気に変わりゆく今、家の中も暮らしもすっきりと切り替えてみませんか。