特に、クラシック音楽から現代音楽まで多様なジャンルを網羅する「音楽大国」としても知られています。年間を通じてドイツ各地で音楽祭が開催されるほか、オペラやオーケストラ、ミュージカル、バレエなど、本場のドイツ音楽を体験しようと世界中から音楽ファンが集います。
斬新デザインの新ランドマーク「エルプフィルハーモニー」
ドイツの三大音楽家といえば、「バッハ」「ベートーヴェン」「ブラームス」が挙げられます。クラシック音楽界では「ドイツ三大B」とも呼ばれています。その1人、ヨハネス・ブラームスはハンブルク生まれ。また、「楽劇王」とも称されたリヒャルト・ワーグナーや、作曲家グスタフ・マーラーらが活躍したハンブルク州立歌劇場も有名です。

「エルプフィルハーモニー」は倉庫街の南に位置する(筆者撮影、以下同)

設計は世界的に有名なヘルツォーク&ド・ムーロンによる

コンサートホール内。ステージを囲んで座席が配置されている
その音響システムを設計したのは、東京都のサントリーホールや米国のウォルト・ディズニー・コンサートホールなど、国内外で知られる音響設計家・豊田泰久氏です。

エルプフィルハーモニーとハンブルク港の夜景も美しい
世界最長級! 約4分の曲線エスカレーター
上層階にはウェスティンホテルのほか、レストランやカフェ、住居なども入っています。ガイドツアーではコンサートホール内も見学でき、豊田氏が手がけたグランドホールは、サントリーホールと同様にステージを客席が360度囲む構造で、どの席にも音が降り注ぎます。演奏者と観客との距離の近さも特徴であることがわかります。
プラザにはショップや展望エリア、ホテル入口などがある
長いエスカレーターは先が見えない仕様なのもおもしろい
住所:Platz der Deutschen Einheit 20457 Hamburg, Germany
営業時間:10時~0時(最終入場23時30分、チケットショップは11時~20時)
休業日:12月24日、31日ほか
入場料:無料(専用サイトで日時予約は2ユーロ/人)、ガイドツアーは20ユーロ~
実は「ビートルズ」の原点がハンブルクにある
誰もが知るロックバンド「ビートルズ」は、イギリス・リバプール出身です。しかし、ビートルズのファンの間では「ビートルズの原点はハンブルクにある」とも言われており、ジョン・レノンが「僕らはリバプールで生まれ、ハンブルクで育った」と語った有名な言葉も残っています。
ハンブルクはビートルズがブレイク前に活動した場所

レーパーバーンにある「ビートルズ広場」

レーパーバーンのメインストリートであるGroße Freiheit通り
ビートルズが活動したライブハウスは今も健在
また、ビートルズがハンブルクで最初にライブ演奏を行った「インドラクラブ」や、その後に活動した「カイザーケラー」などのライブハウスは、今も残っています。ビートルズはそうしたライブハウスで夜な夜な演奏し、腕を磨いていきました。
ビートルズが最初にライブ活動した「インドラクラブ」
ただ、日中でも看板などから分かるように、やや際どい雰囲気があり、治安が良いとは言い難いエリアです。歩いて巡る際は十分に注意が必要です。ガイド付きツアーの利用もおすすめです。

ビートルズと縁があるライブハウス「カイザーケラー」は今も健在
「バレエ都市」ハンブルクの気軽な娯楽
ハンブルクにはほかにも、ブラームスが実際に使用したピアノなどを展示している「ブラームス博物館」や、ハンブルクにゆかりのある他の音楽家を紹介する「KQ博物館」などもあります。
ハンブルク・バレエ団はハンブルク州立歌劇場が拠点。幕間のバー
ノイマイヤー氏は引退後も、音楽から着想を得た作品などを手掛け続けています。カジュアルな服装で気軽にバレエを観に行けるのも、ハンブルクならではの魅力かもしれません。
<参考>
ドイツ観光局 公式LINE(日本語)
ドイツ観光局 公式Instagram(日本語)
German Travel(英語)
Hamburg Tourismus(英語・ドイツ語)