生命保険

養老保険は本当に必要?メリット・デメリットと「おすすめしない人」の特徴を解説

養老保険は、死亡保障と貯蓄機能を兼ね備えた便利な保険です。「わざわざ保険と貯金を一緒にする必要はない」として、おすすめしないという声も少なくありません。今回は、養老保険の基本からメリット・デメリットまで分かりやすく解説し、どんな人に向いていて、どんな人には不向きかを整理します。※サムネイル画像:amanaimages

舟本 美子

舟本 美子

おひとりさまのお金・ペットのお金 ガイド

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養老保険は、死亡保障と貯蓄機能を兼ね備えた保険です。保険期間中に万が一亡くなれば「死亡保険金」、無事に満期を迎えれば「満期保険金」が支払われるという特徴があります。

一見便利な保険に見えますが、「わざわざ保険と貯金を一緒にする必要はない」として、おすすめしないという声も少なくありません。

今回は、養老保険の基本からメリット・デメリットまで分かりやすく解説し、どんな人に向いていて、どんな人には不向きかを整理します。
養老保険は本当に必要?メリット・デメリットと「おすすめしない人」の特徴とは?(画像出典:amanaimages)

養老保険は本当に必要?メリット・デメリットと「おすすめしない人」の特徴とは?(画像:amanaimages)

養老保険とは?

養老保険は、以下のような仕組みの保険です。

・保険期間中に亡くなった場合は、死亡保険金が支払われます。
・満期まで生存していた場合は、満期保険金(通常、死亡保険金と同額)が支払われます。

このように、「生きても死んでも保障がある」ことから、養老保険は生死混合保険とも呼ばれています。

また、契約期間中に途中解約した場合は、解約返戻金を受け取ることも可能です。ただし注意点として、解約返戻金は一般的に払い込んだ保険料の累計額よりも少なく、特に契約から間もない時期に解約した場合は返戻金が0円となることもあります。

さらに、同じ保障額・保障期間の掛け捨て型(定期保険)と比べると、養老保険は保険料が高めに設定されているのが一般的です。

養老保険の3つのメリット

養老保険には、他の生命保険にはない特徴的なメリットがあります。

●メリット1:満期保険金が受け取れる
養老保険は、保険期間満了時に「満期保険金」としてまとまったお金を受け取れます。あわせて、保険期間中に万が一亡くなったときには死亡保障が受け取れます。

●メリット2:満期金と同額の死亡保険金が受け取れる
保険料の支払いがまだ少ないうちに万一のことがあっても、満期保険金と同じ額の死亡保険金が受け取れます。

●メリット3:目的に合わせて保険期間を選べる
養老保険は、以下のように保険期間を自由に設計できるのもメリットです。

・「10年」「15年」など期間を選ぶ「年満期」型
・「60歳」「65歳」「70歳」など年齢で満期を迎える「歳満期」型

契約時に保険期間を選べることで、子どもの大学入学に合わせる、契約者本人の定年退職時に合わせるなど、お金が欲しいタイミングに期間を設定できます。

養老保険のデメリット

養老保険のデメリットとしては、以下の3点が挙げられます。

●デメリット1:保険料が割高
養老保険は、死亡しても生存してもお金が受け取れる「貯蓄型」の保険です。そのため、万一に備える「掛け捨て型」の保険よりも、月々の保険料が高くなる傾向にあります。

●デメリット2:受け取る満期金が払った保険料より少ないこともある
貯蓄性があるとはいえ、満期保険金の金額が、支払った保険料の総額より少なくなるケースがあります。契約前に必ず満期金額と払込総額を確認しておくことが大切です。

●デメリット3:満期になると保障が終わる
養老保険は、設定した保険期間が終わると保障も同時に終了します。そのため、満期後も保障が必要な人は、新しく保険に入り直す必要があります。しかし、年齢が高ければ、保険料も高くなります。また、健康状態に問題があると、新しい保険に加入できない場合もあります。

養老保険の加入をおすすめする人

養老保険の加入をおすすめする人には、以下のような、資産形成をしながら、万一の状況にも備えたいという人が当てはまります。

・老後資金や教育費や住宅資金など、将来の資金を計画的に準備したい人
・万が一の際に備えながら、満期時にまとまった資金を受け取りたい人
・毎月の保険料を無理なく支払える経済的な余裕がある人

養老保険をおすすめしない人・向かない人

以下に当てはまる人は、養老保険以外の商品を検討するのがよいでしょう。

・一生涯の死亡保障が欲しい人
・月々の保険料をなるべく抑えたい人
・保険と資産運用は分けて考えたい人

まとめ

養老保険は、貯蓄と死亡保障を1本で備えたい人に適した保険です。満期に確実にお金を受け取れる点は魅力ですが、保険料が高い、解約すると解約返戻金が少ないなどもあるため注意が必要です。安い保険料を長く持ちたいという人には向かない可能性もあります。加入前に、保険に加入する目的をよく確認しましょう。
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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