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レビュー! 手のひら大LEDプロジェクター(2ページ目)

LED光源の進化で、新しいジャンルとも言える「超小型プロジェクター」が人気! 今回は、手頃な価格で今すぐ手に入る、サイテックの「VLP-100」をレビュー! その実力は? 果たして買いなのか?!

鴻池 賢三

執筆者:鴻池 賢三

オーディオ・ビジュアルガイド

超小型LEDプロジェクター「VLP-100」の画質は?

明るさ

まず、プロジェクターで気になるのは、映像の明るさでしょう。 「VLP-100」は、光源にLEDを用い、しかも超小型ですので、従来の高圧水銀ランプを使った、プロジェクターとは比較にならない暗さですが、手のひらサイズにしては、良くがんばっている印象です。

プロジェクターの場合、投射距離を伸ばすと、映像も大きく拡大できますが、拡大すればするほど、光が拡散するので、映像は暗くなります。 言い換えると、映像を大きくしたい場合は部屋を暗く、明るい場所で投影したい場合は映像を小さく・・・、が基本となります。

その仕組みを踏まえ、部屋の明るさ、最小/最大投影可能サイズ、実用的な投射サイズの関係を、ガイド鴻池が実際に調べてみました。

部屋の明るさ 投影サイズ 投影距離 映像の明るさ
日中の明るい部屋 10インチ 0.55m △(最小投影サイズ)
明るいリビング 21インチ 1m
薄暗いリビング 32インチ 1.5m
暗室 40インチ 2m
暗室 57 3.2m
暗室 150 5m △(最大投影サイズ)

目の感度は、加齢による衰え、個人差があります。 また、ゲームやテレビアニメ、DVD映画など、ソースによって映像の平均的な明るさも異なります。

評価は、比較的明るい場面の多い、テレビ番組を素材に、筆者の目(30代後半)で行いましたが、暗室では、意外と明るく、60インチ程度まで実用的でした。

レンズの制約による、最大投影サイズの150インチにも挑戦した所、映像の暗さは否めませんが、一応は視聴は可能でした。 暗室では、目の感度が高くなる「暗順応」が働くせいか、意外と大きなサイズで楽しめます。 

ただし、大画面になるほど、投影距離が必要になります。 一般的なご家庭で確保できる投影距離は3m程度、つまり、画面サイズにして50~60インチ程度が最大とお考え頂くと良いでしょう。

なお、日中、日の射すような、明るい部屋では、最小投影サイズの10インチでも見え難く、遮光や消灯しない部屋での使用は、期待しない方が無難です。 ゲームで遊ぶなど、ある程度の明かりが必要な場合は、照明を薄暗く保った上で、映像サイズは、32インチ程度が上限と考えておくと良いでしょう。 工夫としては、ダウンライトなど、ピンポイント照明を用い、手元だけを照らして、投影面に照明が射さないように注意すれば、もう少し大きい画面が楽しめるはずです。

以下、薄暗いリビングで、32インチを投影した時のイメージです。 画面の左端は、ブルーレイソフトのパッケージを縦に3枚並べたものです。 パッケージの見え方から、周囲の明るさをご想像いただけるでしょう。 この程度の明るさで、32インチ投影なら、まずまず映像が楽しめます。

 

解像度

やはり、QVGA(320x240)ですので、それなりに粗さは目立ちます。 上の写真のように、32インチで投影し、1.5m程度の距離で見ると、画素(RGB)がハッキリと見えるレベルです。 しかしながら、動画の場合、しばらく見ているうちに、画素のツブツブ感は気にならなくなってきまます。 好みにもよりますが、少しピントを狂わせ、映像をボヤケ気味にすると、良いかもしれません。

字幕は、写真の通り、潰れずに読めますが、ゲームの場合、細かな文字を判別する必要が有るタイトルでは、厳しい場合もありそうです。

 

まとめ ~「VLP-100」は買いか?~

先述の通り、明るさや画素数の面から、部屋をなるべく暗くし、適度な大きに投影するが、VLP-100の適切な使い方と言えます。

画素数、明るさで勝る、高圧水銀ランプを使ったプロジェクターと比較するのではなく、LEDという新しい光源を用いた、新しい「超小型&軽量」プロジェクターを、どのような用途で活用できるか・・・。 つまり、想像力とアイデアが、製品の評価を左右するでしょう。 

価格は、20インチのテレビを買うよりも手頃です。 オモチャとしては贅沢ですが、寝室や落ち着いたバーなどで、BGV(バック・グランド・ビデオ)を流すなど、照明やインテリアの一部として利用するのは面白そうです。

VLP-100」は、万人が期待する、明るさと画素数を実現するまで待つのではなく、必要最小の明るさ、画素、価格で、できるだけ早く具現化した製品といえます。 「超小型&軽量」のLEDプロジェクターを待っていた方々にとっては、朗報に違いありません!

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