テレビは「映像調整」が必要
あるメーカーの調査によると、テレビを購入して設置後、6割~7割のユーザーは、映像調整をしないそうです。
テレビの映像は「光」であり、その見え方は、照明や外光などによって大きく左右されます。
つまり、ユーザーが、設置場所の照明環境に合わせて、「映像調整」をする必要があるのです。
ところが、製品の取扱説明書には、一部のメーカーを除き、調整方法はおろか、各項目が何に対する調整なのかさえも明記されておらず、これでは、調整できる訳がありません!
今回は、広く普及している液晶テレビについて、ガイド鴻池が、映像調整の基礎知識と、映像調整方法ご紹介します!
まず、5大調整項目を整理
液晶テレビの映像調整における5大項目は:
1. バックライト
2. ブラックレベル
3. ホワイトレベル
4. カラー (色の濃さ)
5. ティント (色あい)
、と言えるでしょう。
写真は、パナソニック「ビエラ」(液晶)の映像調整画面ですが、パナソニックに限らず、いくつかの項目は、筆者鴻池の挙げた5大項目と一致しません。
これは、調整の対象が同じながら、各メーカー間や関連業界で、統一した用語が使われておらず、「呼び方」が異なるケースがある為です。
次ページで紹介する、調整方法の解説で混乱しますので、まず、ISFの推奨呼称を基準とし、大手テレビメーカーが使用している呼称を整理しましょう。
ISF推奨 | パナソニック | ビクター | 東芝 | 三菱 |
バックライト | バックライト | |||
ブラックレベル | 黒レベル | |||
ホワイトレベル | ピクチャー | コントラスト | ||
カラー | 色の濃さ | |||
ティント (Tint) | 色あい |
ISF推奨 | シャープ | ソニー | 日立 |
バックライト | 明るさ | バックライト | |
ブラックレベル | 黒レベル | 明るさ | 黒レベル |
ホワイトレベル | 映像 | ピクチャー | 明るさ |
カラー | 色の濃さ | ||
ティント (Tint) | 色あい |
ご覧の通り、いくつかの違いがありますが、特に、「明るさ」については注意が必要です。 シャープでは、バックライトの「明るさ」を調整するのに対し、ソニーは「ブラックレベル」の調整、日立では「ホワイトレベル」の調整と、異なる項目を指しています。
海外製品を含めると、「色の濃さ」や「色合い」をあらわす呼称も多岐に渡るため、ガイド鴻池は、ISF推奨の呼称を基準に統一するのが実用的に思います。