「視野角」チェックのツボ
視野角でのアドバンテージを全面的に押し出すIPSのデモ。 クリックして拡大。 |
では、最新の性能を踏まえ、視野角チェックの「ツボ」をご紹介します。
■白く見えるより、暗く見えるモノ
液晶テレビの場合、正面から見た時にくらべ、斜めから見ると、必ずコントラスト比が低下し、メリハリの無い映像に見えます。 コントラスト比の低下が少ないものが優秀と言えますが、数値だけでは判断できません。 それは、製品により、黒が浮いて白っぽくなり、コントラスト比が低下するものと、黒の変化が少なく、白が暗くなってコントラスト比が下がるものなど、いくつかのタイプが存在する為です。
筆者のオススメは、白っぽく見えるより、暗く見えるモノ。 明るさの変化は大きくても、違和感が少ないはずです。 店頭では、髪の毛など、黒い部分の見え方を比較し、斜めから見てもグレーに見えたり、全体の色が薄くならないモノを選びましょう。
■色合いの変化が少ないモノ
最近の大手メーカー製品に限れば、斜めから見た時、色合いが反転するような極端なモノは無くなりました。 ただ、一部のメーカー製品では、青みがかるなど、色合いの変化を感じる場合があります。 店頭では、肌色で比較し、斜めから見た時も、紫色に見えたりしないか、ナチュラルさが保たれるか、チェックしましょう。
■IPSとVAの選び方
一口に液晶と言っても、映像を作り出す仕組みにより、IPS方式やVA方式などと呼ばれる方式が存在します。 一般的に、IPS方式の液晶パネルを用いた製品は、VA方式と比較して、視野角による変化が少ない利点が有りますが、正面から見たときのコントラスト感はIPS方式に比べVA方式が勝る傾向にあります。 ガイド鴻池は、どちらが優秀と言うよりも、用途によって選ぶべきと考えています。
もし、ファミリーユースで、テレビを大勢で取り囲んで視聴したり、設置位置の都合で、斜めから見る時間が長いのであれば、IPS方式が有利です。 一方、独り暮らしなど、少人数で、テレビの正面に座り、映画などをじっくり鑑賞するなら、画質面でVA方式が有利です。 因みに店頭では、IPS方式の液晶テレビには、大抵、「IPS」と分かり易く表示されています。
「動画ボケ」チェックのツボ
店頭でも見られるビクターの画面中央分割デモ。 クリックして拡大。 |
但し、この機能は、元の映像にはない「コマ」を作って補完する為、画質に関しては各社の腕の見せ所とも言えます。 店頭では、左右や上下に、文字が規則的に流れるテロップだけでなく、いろいろな映像で比較しましょう。
しかしながら、店頭に並んだテレビで、短時間で確実に比較するのは困難なのも事実です。 ご参考までに、筆者が、ある雑誌の企画で、実際に各社の映像を測定したり、テスト映像で確認したところ、ビクターが最も優秀でした。