「映像モード」の使いこなし術
ハイエンド機種では、5段階程度の、きめ細かな設定が可能。 写真は、シャープ AQUOS LV-52THの設定画面。 |
画質を重視するなら、「映画モード」を選択し、その映像が黄色く見えないよう、照明の色を昼白色~電球色にするか、消灯するのが理想的です。 しかしながら、生活の場である家庭では、テレビばかりを優先するのも難しいはずです。
最も手軽で現実的な方法は、周囲の環境に合わせ、テレビの白が「白」に見えるよう、映像モードを変更する方法です。 テレビCMで、企業のロゴだけが映しだされる場面では、背景が「白」の場合が多いようです。 このように「白」の面積が多い映像を利用すると、色味の確認が容易です。
もう少し手間を掛けられるなら、映像調整項目の「色温度」で調整すると良いでしょう。 多くのテレビでは、「高」、「中」、「低」が選べます。 因みに、多くのメーカーでは、「低」で6500Kに近くなります。 一般的なリビングの場合は「中」~「高」で、映像の白が、白に見えるでしょう。
最新トレンドは「自動映像調整」
旧来、テレビメーカーは映像調整の必要性に触れたがりませんが、他社製品との差別化、技術の進歩により、「自動映像調整」を売り文句にする製品が登場しています。
この流れにより、映像調整の重要さを説き始めたのは皮肉な話ですが、調整の重要さが知らされ、また、自動調整してくれるのは、ユーザーにとってプラスと歓迎しています。
「自動映像調整」を最初に搭載したのはパイオニアの「KURO」シリーズで、「リビングモード」に設定しておくと、部屋の明るさや映像の種類に応じて、映像の明るさや色味を自動的に調整してくれます。
東芝が最新モデルの多くに搭載している「おまかせドンピシャ高画質」は、明るさを検出するセンサーに加え、日の出や日没の時間を把握するなど、ユニークな試みも登場しています。 色温度の最適化に関しては、ユーザーが予め、照明が「電球」か「蛍光灯」を設定する必要がありますが、実際の使用してみると、調整具合は上々で、非常に良いモノです。
近い将来、色温度の測定と調整が自動化され、さらに便利で、誰もがより良い画質を楽しめるようになればと、期待しています。