
有吉弘行さんの顔に酷似した反吉弘行という人物が、警察に逮捕され、収監されている…… ※画像:有吉弘行さん 公式X
「最近めっちゃ見る」「これはよくない」
有吉さんは先日、自身のXに「YouTube広告。太田プロはこういうの放置です。まあ、俺もどうでもいいけど。世の中的には無くなったほうがいいんだろう」とコメントし、画像を投稿。有吉さんの顔によく似た人物が反逆罪で逮捕され、収監されるところが描かれています。この投稿にSNSユーザーからは「最近めっちゃ見る」「マツコさんや、ヒロユキさんの合成ボイスの広告とかライン越えの悪質なものもあるし、そろそろ動かないと無法地帯すぎると思う」「これはよくない」など、こうした広告を問題視する声が多く寄せられています。
なりすまし広告などと呼ばれる
このような広告は、正式な名称はありませんが、多くのWebサイトでは「なりすまし広告」という名称が用いられています。その他、「なりすまし詐欺広告」や「著名人なりすまし広告」という名称を用いられることもあるようです。経済や金融に強いイメージを持たれている人物になりすましている広告が大部分を占めています。
クリックした人の金銭を詐取するのが目的
こうした広告の目的にはさまざまなパターンが考えられますが、最終的にはクリックした人の金銭を詐取することが主な目的とされています。クリックした後の展開の一例をご紹介します。
まず、なりすまし広告では「〇〇が教える投資」などの宣伝が行われます。それに興味を持ってクリックすると、〇〇氏が中心メンバーとなっている投資勉強会グループへの入会を勧められます。この時点では、まだお金はかかりません。その後、〇〇氏の個別指導を受けるためにはお金がかかるとか、〇〇氏が薦める株式を購入するための専用口座(多くが個人名義口座)に入金する必要があるなどと説明されます。
ここまで来て実際にお金を支払ってしまうと、詐欺被害が発生することになります。
なりすまし広告の注意点
なりすまし広告は精巧な画像を用いるなどして著名人になりすましているわけですから、見分けることは容易ではありませんし、興味を引かれることもやむを得ません。広告をクリックしただけでは被害は発生しませんので、その後にお金を請求されたときに、詐欺被害に遭っているのではないかと警戒しましょう。個人名義口座への入金を勧められるなど、詐欺であると気が付けるポイントがあるはずです。
また、動画広告の場合には、なりすまされている人物の口の動きと発言が合わない、声がこもっている、日本語が不自然という傾向があります。
どのような罰則があるのか
先日、改正刑法が施行(令和7年6月12日)され、主に書面を対象としていた私文書偽造罪に「電磁的記録文書」が追加されました。これによってなりすまし広告そのものが処罰対象とされることが考えられます。処罰としては、3カ月以上5年以下の拘禁刑です。もしも悪質な広告を発見したら
金融庁のWebサイトには、なりすまし広告に関する情報受付窓口「SNS上の投資詐欺が疑われる広告等に関する情報受付窓口」が設置されています。ここに通報することで、なりすまし広告被害の撲滅につながる可能性があります。ただし、無理はせず、なりすまし広告をクリックやタップしないようにスルーしたり、画面から消すようにすることを優先したほうがいいでしょう。
<参考>
金融庁 Webサイト「SNS上の投資詐欺が疑われる広告等に関する情報受付窓口」
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