「制作者の意図した音」を忠実に再現する理想の部屋
このページでは、「機材がTHX認定がどうか?」に関係なく、機材が原音に忠実な音声を再生している場合、その音声をそのまま再現し、「制作者の意図した音」を忠実に再現出来る部屋を「理想」と考えてご紹介します。
■防音・遮音
防音に配慮されていない部屋では、同居人や、近隣の住人への迷惑を考えると、昼夜を問わず、充分な音量で楽しむ事は出来ません。
また、外部からの遮音が充分で無い場合、交通などの騒音は勿論、同居人の生活音が雑音となり、映画に収録された小さな音を聞き取る事ができす、微妙なニュアンスやシーンごとの空気感が失われてしまいます。
ホームシアターにとって、防音・遮音は最初に考慮すべき課題であり、重要な「基本」と言えます。
理想は「完全無音」ですが、現実的には不可能ですので、ホームシアターでは、映画館~静かな図書館、程度を目標にしたいものです。
■ノイズ音を排除
防音・遮音が整い、部屋が静かになると、気になるのが、シアタールーム内から発せられる雑音です。
映像を投影するプロジェクターを初め、AV機器の殆どが装備する冷却ファンの音、またエアコンなど、空調機器の風切り音など、雑音の源は数多く存在ます。
これらの雑音を放置すると、小さな音ノイズ音に埋もれ、ダイナミック感(SN比)を低下さてしまいますので、出来るだけ排除するのが理想的です。
■低音の配慮
低音が消えたり、異常に大きくなったりする現象をご存じでしょうか?
ホームシアターのような小さな空間の場合、低音が室内で反射を繰り返し、ぶつかり合う事で、部屋の場所(ポイント)によっては、このような現象を起こしているのです。
こうなると、「制作者の意図した音」とは、大きくかけ離れてしまうことになります。
低音を操る事で、リスニングポイントでこのような問題をおこさないようにする事が出来ます。
■反射音を操る
スピーカーから聞こえる直接音と、床や天井、壁面を反射した間接音が混ざって聞こえると、音色が変わって聞こえるという現象を起こします。
こうなると、「制作者の意図した音」を、再現する事は出来ません。
反射音を操る事で、リスニングポイントでこのような問題をおこさないようにする事が出来ます。
■残響音を操る
トンネルの中での会話を想像してみてください。 過度な残響音(エコー)は、聴き辛いですし、逆に、残響音がゼロでは、音が死んでしまいます。 どちらにしても、「制作者の意図した音」を、再現する事は出来ません。
シアターでは、適度な残響音を持つ部屋が理想的です。
まとめ
「理想のホームシアター」とは、「制作者の意図した音」を忠実に再現する事につきます。
「何も足さない」、「何も引かない」というのは、簡単そうで難しい事ですが、このシリーズ記事を参考に、是非挑戦してみてください!