義実家でこき使われ、お酌までさせられて……
「結婚して10年、毎年お正月は夫の実家に帰省している」という由佳さん(仮名・42歳)。しかし来年からは、義実家への帰省をやめようと決意したのだとか。「毎年、新年は夫の実家でお手伝いさんのようにこき使われます。夫は久々に実家に帰れるので楽しみにしているようですが、私は苦痛でしかありません。何がうれしくて、貴重な冬休みにタダ働きしなくてはいけないのか。
今年のお正月、一番イラッとしたのは、親戚が集まる新年会で義父に命じられてお酌をさせられたことですね。古い価値観を押し付けてくる義父にうんざりしています」
最近、由佳さんの周りでは、義実家への帰省をやめようと試みる友人が増えているのだとか。それにならって、由佳さんも来年からは“帰省キャンセル”を強く希望。
「毎年、お正月が近づくと、本気で憂鬱(ゆううつ)になるんです。10年頑張ったけれどもう限界。お互い、自分の実家に帰ればいいじゃないかと思ってしまいます」
「子どもはまだか?」と親戚中から問い詰められる
早苗さん(仮名・40歳)の場合は、義両親と良好な関係を築いているものの、年始の帰省はおっくうになってしまうそう。「私は東京出身で、夫が地方出身。年末年始は毎年、夫の実家に帰っています。最初は私にも帰る田舎ができたようでうれしかったんです。夫の両親もとてもいい人たちですし。
でも、毎年1月2日に、親戚や近所の人たちが夫の実家にやってきて、盛大な宴会をするのが恒例となっていて、その場でみんなから『子どもはまだか?』と問い詰められるんです……」
現在、早苗さんは結婚5年目。実は夫婦で話し合い、子どもはつくらないと決めているのだとか。
「結婚して数年は適当に聞き流していたんですが、今年はキツかったですね。『子どもは早いほうがいい』と皆が口々に言ってきました。来年はどうやって言い逃れをしようかと、今から憂鬱(ゆううつ)です」
既婚女性が抱えがちな“義実家ストレス”。中には、「泊まりはしんどいので日帰りにしている」「滞在日数を減らす」「夫の実家と自分の実家を毎年交代にして帰省している」など、工夫をしている人もいるようです。
まずは夫と話し合い、少しでも苦痛を減らすような策を練るのがいいかもしれません。
【この記事の筆者:小澤 サチエ】
ライター/エディター。慶應義塾大学文学部卒。『東京カレンダー』Web編集部にて数々のヒット企画を手掛けた後、フリーランスのライター、エディターとして独立。恋愛や結婚、離婚など幅広く執筆。