そうはいっても世代を超えた大みそかの楽しみといえば、やはり紅白歌合戦! 今回は『第75回NHK紅白歌合戦』の出場歌手を紹介し、見どころをまとめます。
<目次>
紅組:「やったーーーー!!!」幅広い世代の歌姫集結
まずは紅組。10年連続10回目の出場となる乃木坂46や、通算47回目の出場となる石川さゆりら常連組に加え、32年ぶり2回目の出場となるイルカ、6年ぶり10回目出場の西野カナら復帰組も見どころですが、中でも注目は、今回が15回目の出場となるaikoです。All About ニュース編集部が11月に行った「好きな紅組のアーティスト」ランキングでも見事1位に選ばれるなど、世代を超えて愛される国民的歌手です。紅白歌合戦への思い入れが強いアーティストの1人である、aiko。2013年までは“常連組”でしたが、かつて2014年に落選が決まったときには自身のTwitter(現X)に「ちっきしょーーーーー!!!」とその悔しさをつづるほど。
その後、2018年に5年ぶりの出場が決定。さらに翌2019年に2年連続出場が決まった際には「あまりに動揺して『え?。。え?』とそのまま目の前にあったみかんを食べてしまった」と心境をつづっていましたが、今回またしても5年ぶりの出場が決まり、Xに「やったーーーー!!!」と喜びを爆発させています。
1998年のメジャーデビュー以来、四半世紀にわたり常にトップランナーを走り続けるaiko。2024年8月に自身16枚目のフルアルバム『残心残暑』をリリースし、自身が主催する野外フリーライブ「Love Like Aloha vol.7」を約6年ぶりに開催すると、秋からは全国ツアーを敢行するなど精力的に活動中。一年の締めくくりにどのようなステージで楽しませてくれるのか、注目です。
一方、初出場のアーティストも3組。5人組K-POPグループ・ILLIT(アイリット)、SNSで話題の女子高生シンガーソングライター・tuki.(ツキ)、11人組ガールズグループ・ME:I(ミーアイ)。ILLITとME:Iはともに2024年のデビューから1年以内での大舞台出場の快挙を成し遂げました。
そして、冒頭の佐久間宣行氏の発言でも話題となっているのが、2008年生まれのシンガーソングライターtuki.です。 tuki.は13歳からTikTokで弾き語り投稿を開始し、2023年に『晩餐歌』がSpotifyの「バイラルトップ50 - ⽇本」初登場1位、Apple Musicの「トップソングランキング」で1位、Billboard Japanの「Streaming Songs」でも1位獲得などヒットチャートを席巻し、ソロアーティストとしては歴代最年少で累計2億回以上の再生回数を記録しました。
心洗われる透明感あふれる歌声と、どこか郷愁を感じるメロディー。「現役女子高生」「SNSでバズる」といったフレーズはもう聞き飽きた!という音楽ファンも、いい意味で裏切るステージを期待しましょう。
白組:「はいよろこんで!」ダンサブルな顔ぶれ勢ぞろい
一方、白組は初登場が7組となりますが、「ギリギリダンス」「Bling-Bang-Bang-Born」など、どこかで一度は(何度も?)聞いたことのある、耳心地のいいフレーズの持ち主が顔を並べます。 DJ松永とR-指定の2人によるヒップホップユニット・Creepy Nuts。1月に配信リリースした『Bling-Bang-Bang-Born』は世界中で大ヒット。『二度寝』は、略称の「ふてほど」がユーキャン新語・流行語の年間大賞にも選ばれたドラマ『不適切にもほどがある!』(TBS系)の主題歌として親しまれ、メンバー本人のドラマ出演でも話題になりました。Creepy Nutsは「オリコン年間ランキング2024」の年間ストリーミングランキングなど作品別売上数部門で3冠を達成。2024年を象徴するアーティストとして駆け抜けました。 島根県出身のピアノトリオバンド・Omoinotakeはドラマ『Eye Love You』(TBS系)の主題歌『幾億光年』が大ヒット。
5人組ダンスボーカルグループ・Da-iCEもドラマ『くるり~誰が私と恋をした?~』(TBS系)主題歌の『I wonder』が第66回日本レコード大賞優秀作品賞に選出されました。
ほかにも、韓国出身の5人組ボーイズグループ・TOMORROW X TOGETHER、TOBE所属の3人組ダンスボーカルグループ・Number_i、木梨憲武がプロデュースし作詞・作曲を所ジョージが手掛けた『全てあげよう』で注目の演歌歌手・新浜レオンら個性派ぞろいです。
その中でもやはり注目度が高いのは、1996年生まれのマルチクリエイター・こっちのけんと。『はいよろこんで』はサビの「ギリギリダンス」がTikTokで大ヒットし、2024年を代表する1曲となりましたが、楽曲には「つらい日々を生きる中で、好きなことをして本当の自分を取り戻そう」というメッセージが込められています。
こっちのけんとによるYouTubeのコメントを引用します。
ギリギリダンスで、2024年の悲しみやしんどさを吹き飛ばして新年を迎えましょう。我ながら未だにうつ病や躁鬱が理解できず「どこからが“病”なのか」「どこまでが“優しさ”や“我慢”なのか」を見失う毎日のため、日々SOSを出す癖をつけたいと思い制作いたしました。 とても辛いことですが、ここで一歩を踏み出して嫌だったことを思い出して、周りが気づくくらい泣き喚くのもグッジョブだと思います。 それに人生は長いので全回復してもまた擦り減ります。 ハートギリギリをキープして有耶無耶に生きてやりましょう。
このほか、25年ぶり4回目出場となるGLAY、なんと41年ぶりの紅白出場となるTHE ALFEEら、世代を超えて愛されるロックバンドによるステージも見どころです。
朝ドラの感動、再び
紅組、白組それぞれの出場歌手をご紹介しましたが、この他に「特別企画」の1人として米津玄師の出場も決定しました。2024年度前期のNHK連続テレビ小説『虎に翼』は、日本初の女性弁護士で後に裁判官となった三淵嘉子さんをモデルとした作品で、SNSで多数話題になるなど、社会現象といっていいほどに。その中でも、ドラマの世界観を的確に表現した楽曲として、主題歌『さよーならまたいつか!』も称賛を集めました。
米津玄師の紅白歌合戦出場は2018年以来6年ぶり。『虎に翼』の主演を務めた伊藤沙莉が今回の紅白歌合戦の司会を担当することから、米津玄師との「トラつば」共演にも注目です。
「あなたへの歌」がテーマの第75回NHK紅白歌合戦は大みそかの午後7時20分~11時45分の放送です。
『第75回NHK紅白歌合戦』出場歌手(50音順・カッコ内は出場回数)
【紅組】aiko(15)
あいみょん(6)
ILLIT(初)
石川さゆり(47)
イルカ(2)
HY(3)
坂本冬美(36)
櫻坂46(4)
椎名林檎(9)
Superfly(8)
高橋真梨子(6/※高ははしごだか)
tuki.(初)
天童よしみ(29)
TWICE(5)
西野カナ(10)
乃木坂46(10)
ME:I(初)
MISIA(9)
水森かおり(22)
緑黄色社会(3)
LE SSERAFIM(3)
【白組】
Omoinotake(初)
Creepy Nuts(初)
GLAY(4)
郷ひろみ(37)
こっちのけんと(初)
THE ALFEE(2)
JO1(3)
純烈(7)
Da-iCE(初)
TOMORROW X TOGETHER(初)
Number_i(初)
新浜レオン(初)
Vaundy(2)
BE:FIRST(3)
福山雅治(17)
藤井 風(3)
星野 源(10)
Mrs. GREEN APPLE(2)
南こうせつ(6)
三山ひろし(10)
山内惠介(10)
【特別企画】
玉置浩二
氷川きよし
米津玄師
B'z
※情報は執筆時点のものです。詳細は『第75回NHK紅白歌合戦』の公式Webサイトをご確認ください
参考
『第75回NHK紅白歌合戦』公式Webサイト
スポニチアネックス「佐久間宣行氏『業界人といえど…分かんなくなってきた』紅白出演者発表を受け『みんなと同じ感覚』」(2024年11月21日)