人間関係

世間の「専業主婦なんだから」攻撃にうんざり。「働かない女性に存在価値はないのでしょうか」(2ページ目)

「専業主婦」が少なくなってきている現在。外で働くことが苦手で、家の中を切り盛りしていくのが得意だという女性だって存在する。しかし、周りからの目線は厳しく、保護者会では役員をおしつけられ、なんで働かないのかと問い詰められたりもする。

亀山 早苗

執筆者:亀山 早苗

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専業主婦は「暇」で「優雅」なものなのか?

外に出ると、「居場所がない」と感じるのだという。つい先日は、ミズキさんが住んでいるマンションに越してきた人に「昼間、暇でしょう。どうして働かないの?」とストレートに聞かれたそうだ。

「忙しいのよと答えました。子どもたちの給食や夫の社食とかぶらないように夕飯の献立を考え、今日はどこを片づけようかとか、アイロンかけが少したまってるなとか、家の中を全方位見つめて日々、働いているんですから。そう言ったら、私が冗談を言っているのかと思ったみたい。『優雅な暮らしね』と言われました。専業主婦は優雅なんですかねえ」

好きなことをしているから大変だとは思わないが、外で仕事をしている主婦より暇だとも思わないと彼女は言う。

「最近は、うちは分業制なのと言うようにしています。夫は外、私は内ということで。すると『これから子どもたちが大きくなったら、どんどん時間ができるわよ。そのうち、どうして私は家にいなくてはいけないの、私の存在って何って思うようになるから』と、ちょっと年上の女性が脅すように言う。外に出なければ女性は存在価値がないんでしょうか。私の存在って何って、私は私でしかないと思うんです」

「それぞれの生き方ですから」

ミズキさん、意外とタフである。自分に合うこと、自分がしたいことが揺るぎない。仕事をしながらイライラして家庭で夫や子どもに八つ当たりするより、工夫しながらやりくりして生活できたほうがいいと確固たる信念があるのだ。

「家の中の仕事が好きな私みたいな人間もいる。別に理解してほしいわけではないけど、人それぞれの生き方ですから、放っておいてほしいですけどね」

最後は少し苦笑しながら、ミズキさんはおっとりと、だがきっぱりと言い切った。
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