芝居のすごさを知ったのは玉山鉄二さんの演技
――間宮さんのキャリアについてもお話を聞かせてください。もともと映画が大好きで、映画業界に入りたいという思いが強かったそうですが、映画好きになったきっかけ、俳優に興味を持ったきっかけは?間宮:僕はもともと映画が好きだったのですが、俳優の芝居のすごさに気付いたきっかけは、このドラマで九条を演じている玉山鉄二さんの存在が大きいんです。子どもの頃は、両親の影響で洋画を見ることが多かったのですが、映画『手紙』を見たときに鉄二さんの芝居にグッと心をつかまれました。
それまで映画はエンタメとして楽しんでいましたが『手紙』を見たとき、鉄二さんの芝居がダイレクトに伝わってきて、初めて芝居に感動するという経験をしたんです。
そのときから、洋画だけでなく、いろいろな映画作品を借りてたくさん見ました。エンタメとして楽しむだけでなく、俳優の芝居も見るようになり、見方が一歩、奥に入ったような感じがしました。 ――その話は玉山さんにしたのでしょうか?
間宮:お伝えしました。「うれしい、そんなこと言ってくれて」とおっしゃってくださいました。
映画の世界に自分が存在する喜び
――映画『手紙』を見てから、俳優になりたい気持ちが強くなったのでしょうか?間宮:すぐに俳優になろうと思ったわけではなく、学生時代は音楽にも興味があったので、映画と音楽の二つが僕の趣味でした。当時はまだ中学生ですから、将来の仕事を決めることなく、いろんな可能性があるなあと思っていたのですが、あるとき、この業界に入るチャンスが巡ってきて、俳優の仕事を始めることになったんです。
――お芝居の世界に入って、さまざまな経験をされたと思いますが「こんなに大変なんだ」と思ったり、逆の感情が生まれたりしたことはありませんか?
間宮:確かにこの世界に入っていなかったら、今とは違った感覚で映画を見ていたかもしれません。映画を見ながら「このセットで撮影するのは大変そうだな」とか、そんなことも考えたりするようになりましたから。でも、やはり作品作りに参加するのは楽しいですし、映画の中に自分が存在することの喜びというほうが大きいです。
>次ページ:ターニングポイントは17歳で経験した舞台