主演の間宮祥太朗さんは真面目な大学生のタモツ役。人生の窮地を救ってくれた九条(玉山鉄二)に恩返しをするために裏社会に足を踏み入れてしまう……という物語です。まずは出演依頼が来たときのことや共演者についてお話を伺いました。
裏社会に入り込むタモツの役作り
――『ハスリンボーイ』の原作は漫画ですが、読まれましたか?間宮祥太朗さん(以下、間宮):出演が決まってから原作漫画も拝読しました。台本を読んだとき、映像化したときに面白くなりそうだと思いました。
――原作と脚色した台本を読んだ上で、どのように役作りをされたのでしょうか?
間宮:視聴者の方たちは、タモツの目線を通して裏社会を知っていくことになるので、普通の感覚を持った親しみやすい主人公を素直に演じようと思いました。ただタモツは時々裏社会に生きる人たちをハッとさせる行動を取ることもあるので、そこはキャラクターにフックをつける感じでギアを上げていこうと考えました。
闇バイト問題にもリンクしているタモツの物語
――タモツは奨学金を返済するために複数のバイトを掛け持ちして、やむを得ないきっかけとはいえ、闇社会にも入り込んでしまいます。今、闇バイトが社会問題化しており、タイムリーなテーマともいえますが、どのように考えましたか?間宮:インターネットを通じて犯罪につながるというニュースを耳にすることが増えたように感じます。以前は、怪しいサイトは入り口から怪しくてすぐに危険だと分かったのですが、最近はSNSなどで個人と個人のやりとりができたり、巧妙になっていると感じます。
そんな中で、金銭的に困っているタモツのような学生が狙われてしまう可能性もあるかもしれません。でもそれ以外にも、この作品はいろいろな社会問題にリンクしていると思いました。 ――このドラマに描かれている世界はフィクションですが、現実問題としても考えられますよね。
間宮:原作者の草下シンヤ先生が綿密に取材をされているので、原作漫画が持っているリアリティーがドラマの根底には流れていると思います。
――タモツが“ハスリンボーイ”の経験を経て、得たもの、失ったものはあると思いますか?
間宮:何を得たか、失ったかというより、誰もが人生において大きな経験をすることで一皮剥けるということはあると思うんです。タモツもそういう意味ではさまざまな経験を経て、主人公としての成長が感じられる物語になっていると思います。
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