日本の隠れた魅力を発見するために
福島県の「相馬野馬追」を視察するTomodachiメンバー。
いま、破竹の勢いで日本へのインバウンド観光客が増え続けています。
政府は2025年までに、2019年の訪日客(3,188万人)を超え、30年までに6,000万人を達成する目標を掲げていますが、あながち遠い目標とは言えなくなってきました。
日本への関心も多様化し、訪れる地域も人気の大都市だけに限らなくなっています。小誌『All About Japan (以下AAJ)』でも、こうした読者の関心の深化に対応するため、いわゆる「ゴールデンルート」や定番観光スポットにとどまらない、新たな魅力を発見することをミッションとしています。
そこで、私たちは編集部だけの力だけでなく、小誌の読者・ユーザーである、在日外国人の方々をネットワークし、一緒に日本の魅力を発掘し、発信していくプロジェクトをスタートしました。それが、「AAJ Tomodachi」です。
12カ国・地域に及ぶサポーター
編集部に所属する海外出身ネイティブ編集者の「知り合い」からスタートし、日本語学校や、海外からの留学生を受け入れている大学にもアプローチし、現在の登録メンバーは330人(2024年10月現在)。国籍は約12カ国・地域(アメリカ、オーストラリア、中国、香港、台湾、韓国、タイ、ベトナム、マレーシア、インド、パキスタン、ロシア等)に及びます。年齢は20~40代が中心で、会社員、学生、フリーランスなど、職業もさまざま。居住地は東京、大阪などの大都市圏が主ですが、地方在住者もいます。
SNS発信から商品モニターまで
彼らの具体的な活動内容を一部ご紹介しましょう。各地の観光スポットなどを、編集スタッフとともに、取材・撮影・発信することがまず第一に挙げられます。
リトリートをテーマとした箱根のヴィラでの宿泊体験や、国の重要無形民俗文化財に指定されている、福島県の「相馬野馬追」の視察などに同行、その模様を小誌だけでなく、Tomodachi自身のSNSアカウントでも発信しています。
商品のモニターやレビューも行っています。 JETRO(日本貿易振興機構)の日本食PR Webサイト『Taste of Japan』にて、日本製アイスクリームの試食とレビューを実施しました。
日本への関心の方向性は、国・地域によって千差万別です。Tomodachiには多彩な国籍のメンバーが所属しているため、各国で異なる市場の目線から、改めて日本の観光コンテンツを見直し、魅力を再発見できることが特長です。
箱根のヴィラでの宿泊体験
丸の内でのお祭りイベントメディア向け内覧会に出席し、メンバー個人のSNSにて情報を発信。
Tomodachiパワーで、日本観光を次のステップへ
Tomodachiプロジェクトは、来年には1000人登録を目指して拡大中です。活動範囲も、取材・SNS発信、商品モニターから、グループインタビューや地域コンサルティングまで広がっています。多国籍かつ、日本在住だからこそフットワーク軽く全国を飛び回れるというメリットを生かし、Tomodachiパワーで、日本観光を次のステップへ進めたいと考えています。