Temu(テム)って何?
Temu(テム)は、中国のPDDホールディングスが、2022年9月にアメリカでサービスを開始したショッピングモール形式のオンラインマーケット。2023年7月に日本でもサービス提供を開始し、現在はアメリカ⼤陸をはじめヨーロッパ、中東、オセアニア、アジアの複数の地域を含む、世界70以上でサービス展開しています。アメリカやヨーロッパ各国でアプリのダウンロード数がAmazonを抜いて1位になったと発表され、急成長しているサイトとして注目されています。格安通販サイトTemuって? 安全性は? なぜ安い?
Temuが急成長している一番の理由は、とにかく安いこと。アパレル、家電、インテリア、キッチン⽤品など、250を超える商品カテゴリの商品を格安で販売していることでシェアを拡大しています。日本で販売されている価格の半額以下は当たり前、割引セールやクーポンの配布も頻繁に行われています。
圧倒的に商品数が多いため、日本ではあまり見かけないようなユニークな商品がたくさんあるのも特徴です。全て日本語対応、PayPay払いやコンビニ支払いができるなど多様な決済方法に対応しています。
◆Temu(テム)はなぜ安い?
安さの秘訣(ひけつ)は、中国の製造業者がユーザーに直接販売をしていること。中間業者を排除することで中間マージンや手数料などさまざまな価格の上乗せを削減しています。また、在庫管理を効率化し、商品の流通過程で通過する倉庫の数を最⼩限に抑えるなど、通常の流通にかかるあらゆるコストの削減を行っているため、驚くような安さを実現しています。
◆Temu(テム)は安全?
価格が安いと質も低いのでは? セキュリティーは大丈夫? と不安に思われる人も多いでしょう。韓国でTemuの購入品から発がん性物質が検出されたというニュースや、欧米で情報保護関連の法律違反の可能性で訴訟されているという報道を目にされた方もいらっしゃると思います。
Temuは、顧客データの保護と安全なショッピング環境を提供するため、なりすましやオンライン詐欺の撲滅に取り組む国際機関である「Anti-Phishing Working Group (APWG)」に参加。業界最高水準のセキュリティーを採用し、世界的に認められた評価基準を満たしています。
また、品質管理について、システム的に監視を行うだけでなく、製品の物理的検査を行って安全性を確認していると発表しています。筆者は日常的にTemuで買い物をしていますが、粗悪品にあたったことはなく、現時点ではむしろ価格帯から想像していた以上に質の高いものがほとんどです。
Temu(テム)を上手に活用する方法
Temuは日本国内のサイトと同じように利用できて便利ですが、上手に活用するコツをおさえておくことも重要です。◆Temu(テム)での購入は個人輸入扱い
商品は海外から発送されるため、Temuでの注文は「個人輸入」扱いとなり、届くまでに1週間程度かかります。個人輸入では、品目によっては海外から日本への輸入が禁止されていたり、輸入できる数量が制限されているものがあります。例えば、化粧品は標準サイズで1品目24個以内などと決められていますので、まとめ買いは注意が必要です。
海外通販で個人輸入する際の注意点として、購入した商品は「自己責任」で使用することが大前提。海外通販で身体や健康に害を与える可能性のある商品を購入する際には、安全性に問題がないがどうか、しっかりと事前に確認した上で、購入・使用するといった意識が重要です。
◆Temu(テム)で避けた方がいい商品
国によって法律や製品の安全規格などが異なるため、特に安全性の高さが求められる、チャイルドシートやベビーベッドなどのベビー用品、子どもやペットが口に入れる可能性のあるおもちゃ類、直接体に触れる可能性がある下着や装飾品などは、安全性の検査がされているか、国際的な機関による認証が得られているものか、使われている材質・素材は何か、などしっかり確認をして、不安がある場合には購入を避けた方がよいでしょう。
また、偽ブランド品にも注意が必要です。有名なブランドの名前やロゴを模したプリントがされている商品も時々見かけます。そういった商品を購入してしまうと、税関で没収となる可能性がありますので、注意しましょう。家電製品は、海外とコンセントの形状や電圧などの規格が異なることがあるため、購入する際には日本で使用できる規格かどうか十分に確認してください。
◆Temu(テム)での失敗を避けるには
購入する際には、商品画像だけでなく説明の部分までしっかり目を通して、素材やサイズなどの詳細を確認しておくことが重要です。また、他の購入者のレビューも必ず確認してから購入しましょう。悪いレビューがあったり、レビューが付いていない商品は、購入するのを控えた方がよいかもしれません。
世界的に急成長しているTemu(テム)。今後さらに普及拡大していくと筆者は考えています。安さや利便性などに優れたサービスなので、デメリットも考慮しつつ、上手に活用してみるのもいいかもしれませんね。
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