「出産したのにキレイ」「還暦なのに若い」など、「○○なのに」がつくのが特徴かもしれない。これは「○○」部分の固定観念に縛られている人が多いという証左でもあるだろう。
「ママなのに」「産後なのに」は妬み?
「ママなのに、ママに見えない自由さ」があったり、「産後なのにキレイに体型が戻っている」という一般人にはなかなかできないことを見て、ある種の妬みやそねみもあるのかもしれない。だから「褒めハラ」とハラスメント扱いされるのだろう。昔から「褒め上手」になったほうがいいと言われていた。褒められて悪い気がする人はいない。褒めたほうが人間関係がうまくいくという「知恵」でもある。その一方、「褒め殺し」という言葉もあった。それが今では「ハラスメント」と言い方が変わった。
なんでもかんでも「ハラスメント」にすればいいというものではない。ひとつの事象やできごとについては、表裏のみならず、360度さまざまな意見があるのは当たり前。いいかげん、固定観念を取り払い、「あの人はあの人」「それも個性」と言える世の中になればいいのだが……。
「褒め上手」なママ友が嫌われるわけ
「褒めハラという言葉はどうかなと思いますが、ただ、褒めハラとしか言えないママ友がいるのも事実です」そういうのはエリカさん(40歳)だ。9歳のひとり娘がいるのだが、半年前に転校してきた女児のママであるリナさんが、まさに褒め上手を超えた褒めハラを繰り返しているのだという。
「転校生だから、子どももママも、みんなで受け入れましょうという雰囲気だったんですよ。リナさんも溶け込もうと必死だった。彼女が必死になるのは、子どもが早く学校や友だちになじむためです。気持ちがわかるから、私も家で娘に、仲よくしなさいねって言ってたんです。子どものほうは問題なく学校になじんでいったんですが」
問題だったのはリナさんの言動。「褒め言葉」が過ぎるのだ。ときに相手の思惑を超えたような言葉が飛んでくることもある。
>過剰な「褒め言葉」はうっとうしい