結婚してみたら、リーダーシップがあるのではなく、命令しがちなモラハラ男だった!
結婚後に“豹変”する夫たち
決断力、リーダーシップに優れていると思っていた夫が、結婚してみたらモラハラ夫だったというのはよくある話。結婚前はいい面しか見せないため、なかなか見抜くのは難しいものだ。「私もそうでした。1年弱、付き合っていたのに何もわかっていなかった。というか、彼はリーダーシップがあってみんなに慕われている存在だったんです、確かに」
トシコさん(37歳)はそう言う。彼女は大学を卒業して入った会社を3年で辞めた。人間関係に悩んだ末の決断だった。半年休んで転職した先で出会ったのが、夫となった彼だ。3歳年上の彼はトシコさんに仕事を教えてくれた。
「厳しかったけど、食らいついていきました。そんな私を評価してくれたんです。1年間、一緒に仕事をしてから別の人とコンビを組みましたが、彼とのほうがずっと仕事をしやすかった。ただ彼があるとき、『仕事でコンビを組んでいるとプライベートじゃ付き合いにくいでしょ』と言ったんです。そこから付き合い始めました」
振り返れば交際中も不思議だった彼の言動
デートはいつも彼がスケジュールを組んでくれた。あとから考えれば、付き合っているとき、頭の中にクエスチョンマークが浮かんだこともある。「あるとき帰りに事故があって、電車が止まってしまったことがあるんです。夕食をとっていた店で聞いたんですが、その情報を得るや、彼はすぐにタクシーをつかまえた。まだ食べているのにですよ。それで食事を途中でやめてタクシーで送ってくれたんです。その車中で『こんなに甘やかしちゃダメなんだけどさ』と言いました。そのときはよくわからなかったんですが……」
恋人だからといって、タクシーで送るのは贅沢だという意味だったらしい。それがけっこう引っかかった。しかも彼女には、その日の彼の対応に多少なりとも不満があった。電車が止まったとしても、ゆっくり夕飯を食べればよかったのではないか。
「まだ止まってるのかなあ」と言いながら駅まで行って、やっぱり止まってたねと近所の居酒屋で夜を明かしてもいい。翌日はふたりとも休日だった。不測の事態を楽しんでもよかったのではないか、と。
ちゃんとした人なのだとは思ったが、おもしろみがないとも感じた。
>新婚旅行のときもひどかった……