ノートパソコン

Q. 雷が鳴っている間、ノートパソコンを使っても大丈夫?

雷が鳴ると、ノートパソコンを使い続けても問題ないのか不安を感じる人もいるでしょう。雷による機器の損傷を避けるためには、「雷サージ」の対策が基本となります。雷サージにはどう対応すれば良いのか、どんな対応方法があるのかを解説します。(サムネイル画像出典:Realstock / Shutterstock.com)

上倉 賢

執筆者:上倉 賢

ノートパソコンガイド

Q. 雷が鳴っているとき、ノートパソコンなら使っても大丈夫?

落雷時にノートパソコンを使っている人(イメージ)

雷が鳴っている間、ノートパソコンを使っても大丈夫?(画像出典:Realstock / Shutterstock.com)

「Q. 雷が鳴っている間、パソコンは使わないほうがいいと聞きました。ノートパソコンなら、コンセントに挿さない限り使っていても大丈夫でしょうか?」

A. 電源に繋がなければ使っても大丈夫です。ただし周辺機器の使用には注意を

雷が鳴っている間は、パソコンを含めた電化製品全般、「雷サージ」による被害を防ぐためにコンセントからプラグを抜くのが最も簡単で確実な対策です。 雷サージとは落雷時に発生する過電流・過電圧のことで、100万ボルトになることもあります。

雷サージの侵入ルートとしてあり得るのは、電源線、電話線、テレビのアンテナ、アースなどです。実際にどのルートから侵入したのかは不明なケースが多いそうですが、これらを伝って雷サージが来てしまえば、電化製品は使用している、使用していないに関係なく壊れてしまいます。

それではコンセントに繋がなくても使用できるノートパソコンの場合はどうなのかといいますと、電源などに接続せずバッテリー駆動させていれば、雷が鳴っている間に使用していても、ノートパソコン自体への影響はないと考えられます。 ただし、Wi-Fiルーターなどのネットワーク機器に雷サージが侵入してしまえば、ネットが使えなくなる可能性があります。

・雷から2km離れた場所でも影響を受ける可能性がある
雷による被害には直撃雷と誘電雷、逆流雷があり、直撃雷は建物などに雷が直撃する場合、誘電雷は雷が落ちた場所の近くの電線などを伝わる場合を指します。 誘電雷は直撃雷から2km離れた場所でも影響を受けると言われています。2kmというと光ってから約6秒後に音が聞こえるくらいですが、「このくらい遠いから大丈夫だろう」と思っていても被害に遭う可能性があります。 

実際、平成27年度から令和3年度における全国自治協会の共済金の支払件数のうち、雷による被害は全体の15~25%で、風水害に次いで2位となっています(全国自治協会「雷害対策ガイドブック」より)。台風などの水害はよくニュースなどで報じられていますが、雷の被害もかなり多いことが分かります。

雷被害のほとんどは、直撃雷以外で、建物で適切に雷対策をしていれば被害を減らすことができるとされています。建物の雷サージ対策は専門家に相談してしっかりやっておきましょう。

・「雷サージ対応品」を使うのも有効
室内での雷サージ対策としては、コンセントからプラグを抜く以外に、電源タップを雷サージ対応品(SPD: Surge Protective Device)にすることも有効です。
 
また、各種回線と接続しているルーターやテレビアンテナなどを経由した雷サージも考えられるため、それぞれの機器向けの対策機器を使用しておくとより安全です。
 
もしかすると「うちは光回線だから大丈夫」と思っている方も多いかもしれません。光ファイバー自体は電気を通しませんが、光ファイバーは金属の支持線と共に配線されているため、その支持線から雷サージが侵入することもあり得ます。
 
さらに、雷サージだけでなく、落雷による停電の影響を受ける可能性もあります。ノートパソコンなら通常、停電による問題は発生しませんが、デスクトップパソコンや各種周辺機器はあらかじめデータを保存した上で、電源を切るなどの対策をしておくと安全です。
 
まとめると、パソコンの雷サージ対策としては、コンセントからプラグを抜くのを基本とし、ルーターなどのネットワーク関連機器もケーブルを抜いておくのが有効です。さらに雷サージ対応の電源タップなどの対策機器を使ったり、建物自体も雷サージ対策をしておいたりすると、被害に遭う可能性はかなり減ります。

<参考>
雷現象と雷害対策(関東電気保安協会
公共施設のための雷害対策ガイドブック(全国自治協会
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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