混雑は私のせいではない
隣県で開催されたイベントに、1泊で6歳と4歳の子どもを連れていったアヤコさん(40歳)。計画を話したときは夫も乗り気だった。「だけど夫は前日の夜、いきなり飲み会を入れたんですよ。めったに会えない海外駐在の友人が一時帰国で戻ってるからどうしても会いたいんだ、早く帰ってくるからと言っていたけど、案の定、午前様。5時起きで行く予定が6時になりました。いかにもお酒が残っていそうなので運転は私。その代わり、子どもの世話はしてよね言ったのに夫は後部座席で高いびき。こんなことなら置いてくればよかったと思いました」
それでもなんとか無事に会場に着き、夫を起こして4人で会場へと赴いた。子どものことだからトイレに行きたいだの喉が渇いただの、アイスを食べたいだのと立て続けにふたりがわいわい騒ぎ始める。
「上の子をトイレに連れて行こうとすると、夫が『下の子も連れてって』と。下はトイレはしたくないと言っているのに。自分が子どもの相手をしたくないわけです。夫のそういうところがずるいんですよ。4歳とはいえ男の子だから、『じゃあ、あなたが連れていってよ』と私は娘を女子トイレに連れていきました」
イベント会場で夫と息子を迷子申請
戻ってみると夫と息子の姿がない。トイレに行ったのだろうと待っていたが、なかなか戻ってこない。夫の携帯に電話をしてみても出ない。「結局、夫と息子を“迷子”申請して、会場で放送してもらいました。息子はすぐにスタッフに連れられてやってきましたが、夫は行方不明のまま。しばらくたってやっと来ました。いったいどこにいたのかと思ったら、夫は息子とともにベンチに座っていたのだけど寝てしまった、と。息子は私を探して動き始め、目を覚ました夫は慌てて息子を探し歩いていた、というんです。情けなくてため息が出ました。すると夫はスタッフがたくさんいる前で、『だから息子もトイレに連れていけと言っただろ』と大声を出したんです」
前日、予定にない飲み会に行って遅くなったからこういう顛末(てんまつ)になったのに、あたかもアヤコさんが悪いかのように怒鳴る夫に、彼女は腹を立てた。気の毒そうな目で自分を見る周囲の目にも傷ついた。
>2泊3日の家族旅行で夫にうんざり